2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

観察する 32 <動かない動物>

久しぶりに動物園に行ったことがきっかけで、葛西水族園と同じく上野動物園にも通っています。 最初は年間パスポートって誰が買うのだろう、動物園とか水族館なんて一生にそう何回も行かなくても十分なのではないかと思っていたのですが、今はわかります。 …

発達する 15 <「発達する」の語源について>

「発達する」という言葉の概念も、所変われば受け止め方も変わるかもしれないことをこちらで少し書きました。 そのコトバンクで紹介されていた「大辞林 第三販」の解説には、もう少し続きがあります。 ここから推察されるように、「発達」とは、元来、個体発…

行間を読む 65 <名を残す>

地図と測量の科学館の大きな年表には、私が名前が知っている人物も少し載っていました。 地図関連ですから伊能忠敬とか間宮林蔵とかですが、何にしても私の「歴史の知識」なんて、ちょっと有名な人物の名前を覚えているという程度です。 その大きな年表の中…

存在する 2 <地図とは何か>

「地図と測量の科学館」でみた年表がどうしても欲しくなり、検索してみましたがそれらしい本は見つかりません。 ダメもとで書店の地図コーナーにいったら、運命の出会いがありました。 「地図の世界史 大図鑑」 ジェリー・ブロットン著、河出書房新社、2015…

数字のあれこれ 23 <測量の年表、覚え書き>

「地図と測量の科学館」には、三大文明の測量術から始まる「測量の通史」という大きな年表がありました。 紀元前6200年ごろの「小アジアのチャタル・ヒュイク集落とハサン・ダウ火山図」や紀元前1300年ごろの「エジプトのヌピア金山の地図」には、日本史の始…

散歩をする 28 <地図と測量の科学館>

今日のタイトルを見て、ピンと来る方は地元の方かマニアかという感じでしょうか。 今日は散歩ではなく、ちょっと小旅行に行ってきました。 この地図と測量の科学館は、つくば市にあります。 国土地理院のホームページを見ていたら発見して、地図が大好きな私…

観察する 31 <蚊に刺されなくなった>

ここ2〜3年ぐらいの変化なのですが、めっきり蚊に刺されなくなりました。 たまに刺される程度です。 物心ついてからというもの、どこにいても誰よりも蚊に刺される体質のようで、春から秋まで悲惨でした。 いえ、近年は越冬する蚊が家にいて、真冬でも電気蚊…

下水道についてのあれこれ 6 <下水道管構築事業>

虹の下水道館の展示に、マンホールについての説明がありました。 マンホールには「おすい」と「うすい」があることと、ところどころ「合流」する箇所がわかるようになっていることです。 「あ、たしかタモリ倶楽部で見たことがある」と思い出しました。 帰り…

散歩をする 27 <汐入公園>

今年は雨が少ない梅雨でしょうか。 暑すぎず、薄曇りの日が多いので散歩日和です。 その日の朝も地図をつらつらと眺めていて、散歩の場所が決まりました。 汐入公園が目に入りました。 隅田川と荒川が近づいた場所に、隅田川が「つ」の字のように大きく蛇行…

下水道についてのあれこれ 5 <水再生センターと「虹の下水道館」>

目黒川を流れる水の大部分が「新宿区の東京都下水道落合水再生センターで下水を高度処理したもの」であることを知って、30年来の宿題をしていなかったことに気づいたのでした。 現在の玉川上水が再生水であることを知ったのが30年ほど前だったのですが、関心…

世界はひろいな 39 <言葉で表現することと発想の差>

私がよく行く区民プールは、日本で暮らしていると思われる外国人の方がけっこういらっしゃいます。 ですから、更衣室でもさまざまな言語が飛び交っている感じです。 少し前のこと、身の回りのこともほぼできる5〜6歳くらいの女の子を連れたお母さんが更衣室…

発達する 14 <社会全体が発達する>

「発達する」という言葉で記事を書いているのですが、どこまでその言葉の意味を理解しているかと言うととても表層的でしかありません。 たとえばコトバンクに掲載されている「デジタル大辞泉」の解説に、「からだ・精神などが成長して、より完全な形態や機能…

数字のあれこれ 22 <百分の一秒>

せわしなく時間に追われている生活でも、「秒」を意識する機会はどれくらいあるのでしょうか。 仕事で人の脈拍数を測定するのに「1秒」を意識していますから、けっこう1秒の感覚の正確さには自信があります。 出生直後の新生児だと、心拍数が1分間に160前後…

気持ちの問題 42 <何を「怖い」と感じるか>

子どもの頃に何が怖かったのかと思い出すと、小学生になる頃は夜の暗闇でした。 夜中に活発な新生児が、窓の外が白々と開けてきた朝方に急に深い眠りに入ることが多いのをみると、闇を恐れる様な気持ちはもしかすると生まれもってあるのかなと考えたりするこ…

散歩をする 26 <天王洲アイルと運河>

玉川上水に関心が出始めた頃から、地図の上で川をたどってみる楽しみが増えました。 ただ、多摩川とか隅田川ぐらいは河口付近の地図が思いつくのですが、それ以外の河川は何度地図を眺めても、未だにその地理感覚がうろ覚えのままです。 以前は「地図」とい…

散歩をする 25 <川がきれいになり始めた頃>

少し間があきましたが、目黒川の散歩の続きです。 地図で目黒川を見ていると、山手通りと並行して流れている部分があります。 そこに「目黒区民センタープール」を見つけて、ひとつの記憶が甦りました。 「たしか山手通りを歩いて、このプールで泳いだことが…

観察する 30 <紫陽花の葉>

通勤の道すがら、3種類の紫陽花が植えられた美しい庭があります。 また線路脇の土手にも、鉄道会社の方々が丁寧に手入れをしてくださっている紫陽花が見頃になっています。 沿線の紫陽花は、この私鉄を使うようになった30年ほどの間、毎年楽しみにしています…

産科診療所から 18 <「役割拡大」よりも「縮小」を、そして「業務の手順化・標準化」を>

日本国内の「専門看護師」「認定看護師」あるいは「特定行為看護師」(いわゆるナースプラクティショナー)の議論はもうなにがなんだかよくわからないのですが、そういうあらたな資格を勧めたい人たちというのは、どちらかというと点滴の血管確保さえ医師が…

産科診療所から 17 <産科麻酔の実態の把握のための一歩>

今年度に入ってから、「無痛分娩」 の事故についてのニュースをよく目にするので、何かと心がざわついていたのですが、「日本の妊産婦を救うために2015」につながる「妊産婦死亡の全体を把握するシステム作り」がここ十数年でようやくできあがりつつある流れ…

食べるということ 19 <女性はどこで食べてきたか>

タイの山岳少数民族の料理の番組を観ていて、出来上がった食事を、竹で編んだ床の上にみんなで円くなって座って食べている様子が映し出されて、懐かしくなりました。 私が居候させてもらった家では椅子に座って食べていましたが、漁村や農村にexposureで入る…

食べるということ 18 <こうきたか>

時々呪文のようなタイトルになりますが、井の頭五郎氏がおいしさを表現する時に時々使われているようです。 「な〜るほど。こうきたか」と。 番組では世界中の料理が分け隔てなく出てくるのですが、日頃見慣れている料理でも、反対に全く初めての料理でも、…

シュールな光景 7 <「孤食でも鏡をみればおいしさアップ」>

「『えっ』と目を疑うような」と言う表現はこういう時に使うのかと思うような新聞記事がありました。 孤食でも鏡を見ればおいしさアップ 名古屋大が研究結果 1人の食事も、鏡を見ながら食べればおいしくなるーー。そんな研究結果を、名古屋大学の研究チーム…

ケアとは何か 19 <相手のことをわかっていないことを認識する>

声を失った父を前に、私は自分の専門だと思っていたケアについて何も理解できていなかったと、足元から崩れ落ちるような感覚に陥りました。 もちろん、周産期と老年期という看護領域の違いはありますが、それでも目の前の父をみて、だいたいの看護計画は思い…

発達する 13 <声を失う>

私は比較的、喉に風邪がきやすいタイプです。 熱はあまりでないのですが、喉が痛くなって、だんだんと声がでにくくなったり、治りかけの頃には咳が長引いたりします。 あ、風邪薬の宣伝ではありません。 一度だけ、本当に声が出なくなったことがありました。…