植物

数字のあれこれ 28 <柿の種>

12月も中旬近くになると、店頭から柿が消え始めるので悲しいです。 秋から冬の初めにかけて、その年によっても嗜好が変わるのですが、リンゴばかり毎日食べ続ける年もあれば、柿だけを食べ続ける年があります。 今年は、無性に柿が食べたくてここ2ヶ月ぐらい…

観察する 41 <季節のゆらぎ>

11月下旬から12月初旬といえば、紅葉と皇帝ダリアのような晩秋の風景のはずですが、今年は冬を飛び越して春が来たのかと思うことがたびたびあります。 近所の庭では、水仙が11月から咲き始めていたましたし、沈丁花のつぼみが12月初旬ですでにふくらみ始めて…

木通

またまた呪文のようなタイトルですが、私自身、初めてあれをこう書くことを知りました。 あれとはこれです。 先日、録画しておいた「相葉マナブ」を観たところ、懐かしい木通についてでした。 小学生の頃、野生児で野山を駆け回っていた時の秋のおやつが木通…

カカオ

テレビ東京の深夜に放送していた「さぼリーマン甘太郎」は、甘いスーツを食べる時の甘太郎(かんたろう)の妄想が広がって行く様子がシュールで、でも最近の現実世界のほうがどこまでが妄想でどこまでが現実なのかわからないようなことが多すぎるので、むし…

リンドウ

先日、仏花を手に電車に乗る人と何人かすれ違いました。 それで初めて、「ああ、今日はお彼岸なのか」と気づくぐらい、こうしたしきたりやら決まりごとに疎い私です。 ただ、いつごろからだったか、この秋のお彼岸の仏花にリンドウが使われていることが気に…

境界線のあれこれ 78 <「動く植物」と「動かない動物」>

「動物」といってもあまり動かない動物もいるのだなと印象に残ったのが、いつごろだったか忘れましたが、日本にナマケモノが紹介され始めた頃でした。 排泄以外は木の上でじっとしている、しかもその排泄も週に1回という動かなさに、人間が「何のために生き…

エアープランツ

今年はパイナップルについていろいろと回想したり、そのトリビアに「へーっ」と驚くことが続いています。 8月に訪れた国立科学博物館筑波実験植物園の温室でも、エアープランツがパイナップル科であるという展示を見て、初めて知りました。 たしかに種類に…

思い込みと妄想 38 <蓮の幻想>

6月下旬の蓮の花が咲き始めた頃から、今年の夏は不忍池の池に4回ほど通い、そろそろ花もおわりに近づいてきました。 6月はまだ、蓮の葉の丈も数十センチから1メートルぐらいだったものが、どんどんと花を開かせながら、行くたびに背丈が伸びて私の身長をこえ…

医療介入とは 99 <医療と植物園>

久しぶりの「医療介入とは」です。 最近、植物園や温室を巡る機会が増えたのですが、どちらといえば植物の多様生に改めて気づくことが増えて、世界はひろいなと感じることがきっかけでした。 植物園をまわると、どの植物園でもだいたい「薬草」の展示があり…

境界線のあれこれ 77 <薬と毒とファンタジー>

今年の夏の課題図書である「水草を科学する」(田中法生氏著、2012年、ベル出版)を読み、その「水草展」にも出かけ、池や川辺で水草を眺める日が続いています。 水の中で生きる植物の不思議な世界が目の前にいつもあったのに、何も気にしないできたことを悔…

水のあれこれ 67 <水の制御と水草>

水草の本を読み始めてじきに、もう一度神代植物園に行ったら、国立科学博物館筑波実験植物園で「水草展」が行われるというチラシを見つけました。 しかも、その水草の本の著者によるものです。 なんという偶然でしょうか。 今まで行ったことがなかった筑波へ…

観察する 37 <パイナップルの生活史>

昨年、「ペンパイナッポーアポッーペン」が何故、日本だけでなく海外にも人気がでたのかとても不思議な気持ちでみていたのですが、「パイナッポーアッポー」で私は30年ほど前から気になっていた「パイナップルとアップルの関係」を思い出したのでした。 東南…

パイナップル

最初にパイナップルを食べたのはいつだったのか記憶にないのですが、幼児の頃だと思います。 当時は、生のパイナップルは高級品だったことでしょうから、きっと甘いシロップに漬けた缶詰が、最初のパイナップルとの出会いだったことでしょう。 それから四半…

水のあれこれ 61 <水草>

神代植物公園の大温室には大きな水槽があって、たくさんの種類のスイレンが花を咲かせていました。 また、外にはこれまたたくさんの蓮の花が育てられていました。 実物を見比べて、初めて蓮とスイレンの違いがいろいろとわかりました。 水中に根の部分がある…

散歩をする 30 <神代植物公園>

蓮とスイレンの違いを知らなかったことにちょっとショックを受け、というのも大げさですが、実物を観たくなって植物園を探してみました。 ということで、今回は神代植物公園へGO!となりました。 5月にスミレの閉鎖花で植物園の名前を目にして、すぐに訪れて…

観察する 34 <蓮>

不忍池の蓮を見ていたら、そうだ、水元公園に行こうと思い立ちました。 前回は真冬だったので、池は薄氷が張っていて一面茶色の世界でしたが、今なら見頃のはずです。 暑い日だったので、体力温存のために金町駅から公園まではバスに乗りました。 なんといっ…

観察する 30 <紫陽花の葉>

通勤の道すがら、3種類の紫陽花が植えられた美しい庭があります。 また線路脇の土手にも、鉄道会社の方々が丁寧に手入れをしてくださっている紫陽花が見頃になっています。 沿線の紫陽花は、この私鉄を使うようになった30年ほどの間、毎年楽しみにしています…

存在する 1 <あとかたもなくなる>

こんなところでも咲くのかと驚いていたタチツボスミレですが、毎週同じところを観察していたら、その変化の過程を知ることができました。 「閉鎖花」のところで紹介した「白岩先生の植物教室」の写真にある、「種子を飛ばした後のスミレ」の姿を初めて見まし…

水菜

最近では、1年中手軽に買える野菜として水菜があります。 鮮やかな緑と茎の白さがきれいですし、洗ったらそのままザクザクと切るだけで簡単でいいですね。 ただ、売っている姿はボリュームがあっても、加熱するとシュンと量が減ってしまうところがちょっと損…

記録のあれこれ 9 <「公園のつぶやき」>

なんだか呪文でもでてきそうなタイトルですが、都立公園協会のホームページに各公園のtwitterがあります。そのタイトルです。 タチツボスミレの閉鎖果の写真も、ここから見つけました。 公園に関心が出て、散歩をするようになった時にこの「公園のつぶやき」…

観察する 29 <タチツボスミレの閉鎖果を見つけた>

土手に這うように咲いていたタチツボスミレを見つけたことから、初めて「夏や秋の花粉のない花」の存在を知りました。 その後、偶然に「植物多様性センター」(神代植物園)の5月11日のtwitterに「タチツボスミレの閉鎖果がこんなに大きくなっていました」と…

観察する 28 <タチツボスミレはどうやって広がるのか>

先々週あたりから、私が大好きなタチツボスミレが群生する場所が秘境の趣きに変化しています。 一週間ごとにタチツボスミレの数が増え、先日は立ち止まって見とれてしまいました。 この群生する場所を見つけて3年目ですが、今年は今まで気づいていなかったの…

散歩をする 16 <六義園周辺を歩く>

岩渕水門への行き方を考えながら地図をながめていると、六義園が目に入りました。 清澄公園と同じ、都立文化財庭園のひとつです。 公園に関心が出る以前から、とあることで気にしていた庭園です。 それはあの中村礼子さんや北島康介氏が練習をしていたプール…

10年ひとむかし 21 <梅の実の活用>

梅の花が好きになった理由のひとつに、1990年代半ばごろに住んでいた地域には、23区内でもまだ梅を栽培している土地が住宅地のなかにポツポツと残っていたことも関係していたかもしれないと思い返しています。 梅が咲き始める頃になると、ちょっと遠回りをし…

観察する 23 <梅>

いつ頃からか、桜よりも梅の方が春の花として好きになりました。 桜の、1週間程度であっけなく散ってしまうあわただしさと、その間、日本中が桜に狂喜乱舞している雰囲気がちょっとわずらわしく感じるようになったことが、理由のひとつです。 その点、梅はま…

散歩をする 12 <向島百花園>

梅が咲き始めたら行ってみようと思っていた向島百花園 に、先日行ってみました。 清澄白河庭園周辺を地図でながめていた時に、ああそういえばこの公園の名前もなんとなく聞いたことがあると、検索してみたのでした。 向島百花園(むこうじまひゃっかえん)は…

からすのえんどう

今日のタイトルも、またまた謎の呪文のようですね。 立春とともに、日々驚くような成長でその存在感を感じる植物のひとつです。 茶色の枯れ草の間から芽が出たと思うと、数日後ぐらいにはもうフェンスなどに蔦をからませています。(この辺は少し、観察が不…

スナップエンドウ

春が近づいたことを感じる野菜のひとつに、スナップエンドウがあります。 野菜ナビの出荷時期のグラフをみると12月頃から増えているのですが、これはクリスマスやお正月料理の彩り用に需要が増えるのでしょうか? 日常生活の感覚では、2月に入った頃からスナ…

落花生

落花生という言葉だけで、また何日分かの日記が書けそうなぐらい、回想を刺激する植物です。 子どもの頃から、落花生は比較的身近なナッツでした。 といってもちょっと高価で、お正月などに殻付きの落花生を食べるのが贅沢な感覚がありました。 カシューナッ…

綿

綿は日常生活に欠かせない繊維ですね。 衣服のための繊維も種類が豊富になった現代でも、木綿というのは肌触りから他に代わるものはないのではないかと思います。 物のなかった時代のお産や信州の産婆で紹介したように、現在に至るまでお産では綿は欠かせな…