背泳ぎ

昨日は久しぶりの大雪。
都内で7cmと言ったら大雪ですね。20年ぐらい前に雪の多い年があって、たしか十数cmの積雪があったと記憶しています。


この天気なら絶対にプールがすいているはずという予想が的中して3〜4人しかいなかったので、連続で泳げるコースを1時間半も独り占めしてしまいました。
水泳好きの人は、雨が降ろうが風が吹こうが槍が降ろうが泳ぎに来るのです。
台風が接近している時に、さすがに人はいないだろうと思ったら通常どおりだったことがあってびっくりしたことがあります。
でも、雪の日はやはり出かけたくないのでしょう。



私のstyle 1は背泳。
連続で1時間半も背泳ぎで泳いだのは、昨日が初めてでした。
ずっと延々と天井を見ながら、なぜ私は真剣に背泳ぎで泳ぎ続けているのだろう、なぜ人は仰向けに泳ぐようになったのだろうなど考えていました。


背泳ぎで泳ぐ魚や動物っているのでしょうか?
ラッコと人間ぐらいしか思いつかないのですが。


背泳ぎは息継ぎがないので呼吸は楽ですが、進行方向が見えないという進むには決定的に不利な姿勢で泳ぐことになります。
また屋外や屋内でも天井が真っ白で目標になるラインがない場合は、どの方向に進んでいるのかわからなくなります。
到達地点も到達方向も見えないので、壁に激突というアクシデントも起きます。
そんなリスクのある捕獲されやすい泳ぎ方に「進化」する必要性は魚にはないですものね。


ウィキペディアで調べたら背泳は古来からある泳法だけれど、昔は平泳ぎのような足の動かし方に両手を同時にかく泳法だったようです。
今のような泳ぎ方になったのはクロールができてからなので、1世紀ちょっとのようです。
たしかに古来からの泳法なら水難救助で役に立つかもしれません。


背泳ぎは息継ぎがないので初心者向けとのことですが、仰向けだと沈みそうで怖いと思う人も多いのではないかと思います。
なので、必死になってバタ足をして沈まないようにするので疲れてしまうのですね。
背泳ぎのコツは、自分が1本の丸太になった気分で浮かぶことかもしれません。
最初はできるだけキックせずに丸太になったまま手の動きをゆっくりつけていくと、自然と体幹のローリングもできて長く疲れずに泳げるようになると思います。


水泳の4泳法はどれもストリームラインを保つために体幹部の筋肉が鍛えられますが、背泳はとりわけ腹筋が鍛えられると思います。
お腹周りが気になりだした方、ぜひゆっくり長く背泳ぎをお勧めです。
ただし、すいている時に。


競泳を観戦する時も、背泳ぎは見逃しません。
私が好きだった選手は、北京オリンピックで銅メダルになった中村礼子さんでした。力まない泳ぎ、そして負けても勝っても淡々として次の自分の目標に向かっている姿勢に、ちょうど私自身が仕事のことなどでスランプの時だったので励まされていました。
今は酒井志穂選手が重なって見えます。2009年の短水路選手権で100m背泳ぎで世界記録を辰巳のプールで出したときは、本当に鳥肌が立ちました。
酒井選手ののびやかな泳ぎを見るが楽しみです。


そんなことをあれこれ考えていたら、いつの間にか雪はやんでいました。