kikulog復活!

何ヶ月ぶりかで、kikulogが復活して読めるようになりました。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?display=box
コメント欄が膨大な量なので、パソコンで読むことがお勧めです。


琴子ちゃんのお母さんのブログ「助産院は安全?」で、ホメオパシーというものが助産師の中で研修会まで行われて広がっているのを知ったのが2008年ごろ。
その内容を知って驚きました。


また助産師の中に広がっている、というよりも助産師会が率先して研修会を開いていることに二重、三重のショックを受けてホメオパシーについて調べているときに出会ったのがkikulogでした。
2009年の初めだったと記憶しています。


それまでも、助産師の中の代替療法や民間療法への寛容さには疑問を感じることが多くありました。
私が母乳哺育について関心を持ち続けてきた理由のひとつに、助産師の国家資格の中に桶谷式乳房管理という民間療法的な組織と資格が厳然として存在していることへの違和感と、そこから伝わってくる考え方、特に舌小帯切除を積極的に勧めていることに対する反論を自分の言葉でできるようにしたいという思いがありました。
「舌小帯切除は不要 1 <日本母子ケアー研究会>」
http://d.hatena.ne.jp/fish-b/20120315


整体やら、アロマやら、種々のマッサージやら食事療法やら・・・、本当にさまざまな民間療法が取り入れられている助産師の世界について、同僚に「おかしいと思わない?」と聞いてもあまり疑問に思う人がいないので、ひとりで悶々としていました。


そんな時にホメオパシーの何がおかしいのか、何がいけないのか、真剣に議論されている人たちがいらっしゃることを知りました。
そして初めて「ニセ科学」という言葉を知りました。
もちろん似非科学とか疑似科学のようなニュアンスとしては知っていましたが、社会問題としてのニセ科学を初めて考える機会になりました。


あ、助産師に必要なのは、これだ!と。


ところが、とうとう助産師が扱うホメオパシーでの事件が日本でも起きてしまいました。


やるべきことをやっても重大な医療事故に遭遇すれば刑事訴訟も免れない時代ですから、さぞかし世間は厳しい目を助産師に向けるだろうと思っていたところ、拍子抜けするほど責任追求はうやむやのままになりました。


1分子も含まれていないほど希釈されたものに効果があるはずもないのに、それでもいいではないかと擁護する人があとを絶たないのにも驚きました。
病気やさまざまな不安で藁をもつかむ思いではまってしまった人は別にして、それを勧める側に対しては「大のおとなが、何を言っているのだろう」と。
でもそういう人のほうが、社会的に地位や名声があがる不思議さ。


人間の社会とはなんと摩訶不思議なものだろうと思います。


そんな絶望感に負けずに、kikulogで考える楽しさ、議論の面白さを学んでいる矢先に、東日本大震災原発事故が起きました。
その後の社会の混乱に、あのホメオパシーの時と同じ落胆と無力感を感じました。


そしてブログ主であるきくち先生が至極まともな内容を書かれていても、コメント欄は荒れるようになりました。
せつないので気分転換にkikulogの最初からすべてのコメントも含めて読み直していました。
2005年に始まっているのですが、まだ全部読みきれていなかったので。
最初の頃ののんびりしたやりとりに、再びkikulogのおもしろさを見つけたところで休止になってしまい、読むことができなくなっていました。


kikulogが再び読めるようになって、本当にうれしいです。