ここのところ代替療法とか、助産の歴史とか、助産師ワールドを書き続けていたらちょっと頭が疲れてきました。
って、読んでくださっている方の方がもっと疲れますよね。
すみません。
そして読んでくださって、本当にありがとうございます。
ブログタイトルの由来を久しぶりに読み返して、「そうだ、私は新生児のことを書きたかったのだ」と思い出したのでした。
ちょうど新年度ということで、しばらく新生児のことを書いてみようと思います。
「新生児のあれこれ」シリーズにしようかと考えています。
助産師や看護師も新生児を見たことも触ったこともなくて、産科実習で初めてこわごわと赤ちゃんを抱っこした人が多いのではないかと思います。
私もそうでした。
沐浴実習の前日は、相当緊張していたような記憶があります。
産科に勤務し始めると、自分自身が新生児のことをよくわかっていないのにお母さん達からたくさんの質問がきます。
内心、どきどきしながら、頭の中にある知識を総動員して答えていました。
「頭の中にある知識」、それはどこから仕入れたものかと言うと先輩の説明を見よう見まねで取り入れたり、育児書やお母さんの体験談などでした。
お母さん達が気になって「これ(新生児のしぐさなど)は大丈夫ですか」という質問に対して、新生児の医学書にも案外答えは書かれていないものなのです。
最近は小児科の先生方のQ&Aがネットや雑誌で身近にはなり、「おおよそ大丈夫」という安心感を得られるようにはなりました。
それでも、「新生児にとってそのしぐさや反応はなぜ起こるのか」、あるいは「親として何か対応しないといけないことになるのか」ということまではなかなか書かれていません。
それは、まだ新生児の「日常生活行動」が十分に観察されたり、表現されていないこともひとつの理由ではないかと思います。
そしてまた「親が何かしなければいけない」といった注意点が書かれていないということは、おおよそ専門家(医師)からみてとりたててなにもしなくても「様子をみれば」大丈夫ということでもあるのでしょう。
ところがその「様子をみる」不安のために、新生児や乳児のしぐさや反応が「異常」ととらえられたり、「育てにくい赤ちゃん」「何か変えなければいけないもの」と見なされてさまざまなアプローチが生み出されてしまうのではないかと、こちらの記事で書きました。
最初は純粋に新生児や乳児を観察して、こうすればよいのではないかという仮説だったのではないかと思います。
でもそのアプローチは、そもそも新生児に必要がなかったかもしれない、あるいは反対に害になるかもしれない。
そういうバランスをもった思考を失うと、後戻りできずに方法論として広がり続けてしまいます。時には権威となって。
というわけで、日々新生児を見て「おもしろいな」と思う新生児のしぐさなどを書いてみようと思います。
新生児のことは新生児に学べ。
新生児を観察して考えたことを伝えたいと思うようになった。
でも思いっきり根拠の乏しい、私の観察よる話です。
くれぐれも、信じ込まずに読み流してください。
「新生児のあれこれ」まとめはこちら。