生後2〜3日もすると、体と手足はかさかさしているのに新生児の顔はしっとりとし始めています。
まゆ毛や耳たぶをさわってみると、ちょっと脂っこくなり始めている新生児もいます。
退院して1週間もすると、かなり顔や頭皮が脂っこくなって湿疹がでやすい時期にはいっていきます。
たまに生後2週間ぐらいまで入院している新生児がいると、このころから急に汗臭くなってきたり、なんとも「男くさい」においになる男の子もいます。
あの生まれたばかりの頃の、かぐわしい新生児ではなくなってきます。
体重もぐんぐんと増えていく時期に入り、代謝が盛んなのでしょうか。
授乳中にも汗をかきながら飲んでいたりします。
首のまわりに細かくて赤いブツブツがたくさんできることがありますが、これは汗疹(あせも)ですね。
いつ頃からでしょうか?
「あせも」と言われて、「あせもってなんですか?」という反応をするお母さんが出始めたのは。
30年ほど前の東京は、まだ一般家庭にエアコンがある家庭の方が少なかった時代でした。
病院でさえ消灯時間とともに冷房はストップして、患者さんたちは寝苦しい夜を過ごしていました。
看護学生時代は、夏になると首周りに汗疹をつくっていました。
それから数年ぐらいして、エアコンの普及とともに夏の汗疹から解放されたのでした。
そうか、あの汗疹に苦しんだ記憶のない世代が増えたということなのか。
ちょっと世代の違いを感じさせられて、がっくりしたのでした。
というわけで1ヶ月前後の赤ちゃんのブツブツは同じように見えても、顔にできるのは脂漏性湿疹、首周りは汗疹です。
そして体から足にかけては乾燥肌、という3部構成になります。
「スキンケア」と言われても悩む時期ですね。
そして個人差もまた大きいものです。
脂漏性湿疹がまったく出ない赤ちゃんもいれば、2か月ぐらいただれてお母さんの心を痛めるような赤ちゃんもいます。
お母さんたちへ退院後の赤ちゃんのスキンケアをどのように説明したらよいのか、悩むところです。
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