第90回日本競泳選手権大会始る

昨日から第90回日本競泳選手権大会が、辰巳国際水泳場で始りました。


初日は平日の午後4時からの開催なので、例年入場者も少なめなのですが、昨日はけっこう席がうまっていました。
また初日というのは観客席からの拍手も少なくて、会場の雰囲気が硬く感じられることが多いのですが、昨日は少し違いました。


「あ、今日はなんだかいい感じ」という雰囲気でした。


ひとつはゴールした時や優勝インタビューの際に、自然と選手に対しての大きな拍手があったことでした。
もうひとつは、スタート合図からゴールまでのその瞬間、会場が一体となって競技に集中していることが感じられました。


10年以上、日本選手権を初め何十回という大会を観戦してきた中で、スケジュールの最初から最後まで観客も集中していた大会は、ありそうであまりないような気がします。


私自身はどのレースもおもしろいし、トップスイマーの泳ぎを間近で観られることが何より楽しいのでいつも集中するのですが、注目選手が出ていないレースや1500mや800mという長距離レースになるとずっとおしゃべりをしたり、レース中でもお茶の間評論家のようにあれこれ語っている人などの声にこちらの集中力も破られることがあります。


だいたい必ずといってよいほどそういう人が近い席にいるのですが、昨日は違いました。
息をのむ、そんな集中力で会場の一体感が感じられました。


それにしてももう第90回の大会になるのですね。
2011年は大震災のために中止になり、急遽、国際大会代表選考会(東日本大震災復興支援チャリティ大会)を浜松で行うことになったのでした。
2012年は辰巳で開催されましたが、昨年は辰巳国際プールの大規模修理のため新潟での開催でした。


やはり日本選手権はこの辰巳のプールが一番似合うような気がします。
2012年はまだ震災の重い空気の中でしたから、なんだか4年ぶりの日本選手権のような待ち焦がれた気持ちが観客席の中にもあったのかもしれません。