今までの人生で見たことがない草花を見つける私の通勤路ですが、今年になってこれは絶対に見たことがない新品種だ!と思う花を見つけました。
それが花タバコです。
道路拡張工事をしている空き地にぽつんと1本咲いていました。
工事車輌のタイヤに種がついてきたとか、鳥の糞にまぎれて運ばれてきたとかでしょうか。唐突に1本だけ咲いているのです。
その場所は今年の初めまでは様々な花が咲いている庭先で、通るときにはいつもじっくりと眺めていましたから、絶対にそれまではない花でした。
清々しいほどの白さと花の形にほれぼれとして写真をとりました。
調べてみて、その花の名前にびっくりです。タバコですか・・・。
weblioの花タバコには次のような説明が書かれています。
タバコを改良して生み出された園芸品種。初秋に紫色た桃色、白色などの花を咲かせる。シュッコンタバコとも呼ばれる。
1985年のたばこ専売法廃止に伴って栽培が解禁され、現在は観賞用として花壇などに植えられることが多い。
1本の花にも、それぞれ歴史があるのですね。
<タバコと塩が専売制だった時代>
専売制には以下のように書かれています。
戦前には政府はタバコ・塩・樟脳・アルコール・あへんに専売制を実施した。戦後にはタバコ・塩・樟脳を扱う日本専売公社が設立された。
戦前にあへんが専売制だったというのは日本の植民地政策によって、ひろく東南アジアにまでそのアヘンの入手経路があったからでしょうね。
塩の専売制廃止のほうがたばこより先だったように記憶していたのですが、日本たばこ産業にはこう書かれています。
旧日本専売公社から塩の専売業務も継承したが、1997(平成9)年4月21日に塩専売法が廃止されて塩事業法に移行し、日本での塩製造販売が自由化されたため、(以下略)
岩塩のような外国からの塩など、日ごろ料理に使う塩の種類がぐんと増えたのは1997年だったようです。
花に詳しい知人に写真を見せたら、「名前はわからないけれど、タバコの花でしょう?うちでも栽培していたからわかる」とのことでした。
東北出身の彼女の実家では現金収入のために、タバコ栽培をしていたそうです。
1本の花から、花と人の歴史がまた広がりました。
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