ダリア

最近、あまり見かけることのないダリアです。


ダリアと聞くと、母方の祖父が好きだった花、と思い出されます。


そのことを知ったのはここ数年のことで、母が「おじいちゃんは花が好きで、特にダリアが好きだったのよ」ということを初めて聞いたのです。
へえーーー。


関西で米農家だった祖父の家に、小学生の頃は時々夏休みに遊びにいきました。五右衛門風呂ではしゃいだり、田んぼからの稲の香しい香り、用水路で冷やしたスイカなどが次々と思い出されます。


副業で畳を作っていて、その作業場にある機械やい草のにおいも懐かしいです。
あと、ユウガオを栽培して、かんぴょうにしていく作業もみた記憶があります。


口数は少なかったし、中学生以降は遠方なのでほとんど会う事はなかったのですが、祖父母の中では今でも一番身近に感じる人でした。


母の記憶では、終戦後からダリアを植え始めたそうです。


<「ダリア(天竺牡丹)日記」より>


ダリアで検索していたら、「ダリア(天竺牡丹)日記」というサイトを見つけました。


日本でダリアが流行した時期などがよくわかります。


「明治45年、『日本ダリア会』が発足」「昭和30年代に、日本ダリア会の活動が最も盛んであった」(vol.421)、「昭和初期に流行した『ダリア』も30年以降、高度経済成長下でその存在が消えかかっていきます」(vol.414)とあり、祖父はこの時代の流行の中でダリアを栽培し始めたのかもしれません。


「もともと食料として注目された『ダリア』。しかし成功せず観賞用の花として活躍します」(vol.419)とありますが、ヤーコンと同じでもきっと当時は「健康によい」ではなく、救荒作物としてではなかったのかと想像しています。



それにしてもダリアに人生をかけるかのように生きている方がたくさんいらっしゃるのですね。


祖父はダリアに何を思い、惹きつけられたのでしょう。