記憶についてのあれこれ 33 <美容室の変化>

前回の記事を書いていたら、高校生だった1970年代の「美容室」からの変化がいろいろと思い出されてきました。


一番の変化は、美容室に男性がいることが当たり前になったということかもしれません。


高校生の頃の美容室といえば、美容師さんも女性だけ、お客さんも女性だけの「女の館」という感じでした。
ケープを巻いたり、カラーを巻いたりした間の抜けたような姿は見られたくないですからね。


<男性の美容師が増えたのは1980年代?>


1980年頃から、私は渋谷のPARCOの近くにあった有名美容室に行くようになりました。
なんでまたそんな見栄を張ったのかよく覚えていないのですが、この頃から「有名美容室」というのが話題になったのではないかと記憶しています。


「カリスマ美容師」という言葉がはやりだしたのは1990年代終わりの頃のようですが、1980年代の「有名美容室」というのは男性美容師がいること、店長から新人まで何段階かに分けられていて、予約と指名ができるところあたりが特徴だったのかもしれません。


当時の私は男性に髪の毛を触られるのに慣れなくていつも女性の美容師さんを指名していましたが、最近は男性も女性も気にならなくなりました。


だいぶ男性美容師さんが増えたような印象がありますが、「年収ラボ」というサイトに掲載されている平成25年のデーターをみると男性の割合は31.9%とのことです。
それにしても、あの重労働と技術力が必要な仕事なのに平均年収280万円というのは驚きですね。なんだか申し訳なく感じてしまいます。



そうそう、1980年代に東南アジアで暮らした時には、市場の中でカットしていました。
シャンプー台もない1000円カットのお店のようなところでしたが、それよりも驚いたのは美容師さんがほとんどオネエ系の人たちだったことでした。
まだ日本ではあまり見かけなかったのですが、ここでカットしてもらうことで一気に親近感が沸いたのでした。


<男性も美容室に行くようになった>


男性美容師さんが増えても、それでも美容室は女性の館でした。


ここ10年ぐらいでしょうか、美容室で男性と隣り合わせになることが増えたのは。
最初の頃はなんだか落ち着かなくて、「なんで理髪店に行かないの?」と心の中で思っていました。
男性も髪のおしゃれに気を使うようになったのですね。


美容師さんたちも、男性向けのヘアカットの技術を学ばなければいけないので大変とのことでした。


そして反比例するように、街の理髪店のあのシンボルマークが少なくなって来たように感じます。
あと10年ぐらいしたら、美容室と理髪店の割合や雰囲気がだいぶ変わってしまうかもしれませんね。





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