崩し字

40代終わり頃から徐々に筋肉の衰えを感じていることは<更年期と筋力低下>で書きました。


最初は大腿・下腿や上腕などの比較的大きな筋肉の量が減ってきたように思います。
自分としてはいつも通りに歩いているつもりが、足の動きがついていなくてバランスを崩しそうになることが時々あります。
特に仕事帰りで疲れがピークに達していると、一歩を踏み出したはずが0.9歩ぐらいでしかなく、駅の階段でこけそうになりヒヤリとします。


最近は、さらに小さな筋肉の筋力が低下してきたことを感じています。


ペットボルの蓋を開けにくく感じたり、食品の小袋を開ける際にもあのギザギザの部分だけでは開けにくく感じるようになりました。


数年前に、半身麻痺になった母のためにペットボトルの蓋を開ける補助具を購入したのですが、もしかしたら母も実はもっと前から、半身麻痺でなくてもこうした蓋を開けにくくなっていたのかもしれません。


指先の筋力が低下してきたことの影響は、字にも出てくるのかもしれません。
字がだんだんと崩し字のようになってきました。


自分では楷書できちんと書いているつもりが、指先の動きの速度がついていかなくて、「えい、めんどくさい」という勢いで、それらしい字を書いているような感じです。
仕事上の文書はそれなりにしっかり書いているのですが、メモとなると後で読んでも意味がわからないくらいの崩し方になっています。


崩し字というのは達筆だと思っていましたが、年齢とともに指先の筋力が衰えることを補うための書き方という人もいるかもしれません。
「崩し字」について検索してみましたが、頼みの綱のWikipediaもないのでよくわからないのですが。


字を書くというひとつの動作を見ても、頭から指先まで本当に精緻な統合された動きなのだと改めて感じます。


その有り難さに感謝し、少しでも筋力を維持できるようにグリップで筋トレをしつつ、指先の老いをも受け入れていこうと思います。