イネ科の雑草

もし土手や道ばたを描くとしたら、緑色の草をシュシュっと書くだけだったと思います、以前であれば。


わずか20mほどの土手なのですが、その表面の変化を10年ほど見続けていくうちに、とてもそんなに簡単には描けないほど多種多様な植物があることに気づきました。
この年になるまで、なんで目に入っていなかったのだろうと思うほどでした。


とくに、そのシュシュっと緑色で描く「雑草」は主にイネ科の植物なのですが、その形や色の多様性には驚かされます。


草花や雑草の辞典を調べればある程度はわかるのですが、 そらいろねっとというサイトの「身近な植物図鑑」の「科別検索」で見ることができる「イネ科の植物」と、石原バイオサイエンス「雑草図鑑」の「畑地雑草」の写真集がまとまっていてみやすかったです。


子どもの頃から名前を知っているエノコログサ(ねこじゃらし)や見慣れた草もあるのですが、見ていたはずなのに初めて気になり出した草もたくさんあります。


特にカゼクサセイバンモロコシは薄紫色の穂の色に見入ってしまうのですが、10年ほど前に初めて気になり出したのでした。


イネ科とひとくくりにしてもその穂の形状はほんとうに様々で、なぜこういう形や色になっていったのだろう、なぜ同じ植物は同じ形状で同じ季節にまたその姿を見せてくれるのだろうと、毎年その一つ一つの草を見つけるのが楽しみになりました。


こういうしんみりした感動を表す言葉として思いついたのが「造化の妙」という言葉だったのですが、検索しても出てきません。
それもそのはず、なぜか「ぞうげのみょう」と勘違いして覚えていたのでした。
「ぞうかのみょう」だったのですね。
いやはや。