灯台下暗し

私の日常の生活というのは、けっこう規則性があるといつも感じています。
通勤にしても休日の過ごし方にしても、同じように行動し、同じような場所を同じように通過してパターン化されていることを感じます。


先日、通勤などで毎日利用している駅からいつもとは反対の方向へ向かう電車に乗るために、ホームで待っていました。
そのホームの場所も、通勤時に乗降りする時と同じ場所の反対側にいつの間にか立っていました。
同じことの繰り返しというのは、安心感があるのかもしれませんね。


ふと、今まで見たこともない花が線路脇に群生しているのに気づきました。


もう何年もその場所を毎日のように朝晩通過しているのに、そしてその前日にもいつもの方向への電車を待つためにそこに立っていたはずなのに、背を向けていて気づかなかったのでしょうか。


白い小さな花が群生している様子は、レースを広げているかのようです。


あ、あれがギンミズヒキだとわかりました。


ミズヒキの記事で引用した四季の山野草の中で、初めてギンミズヒキという白い種があることを知ったばかりでした。


まさか、こんなところに咲いているとは。
灯台下暗しですね。


そしてついでに灯台下暗しを確認したら、「ここでいう『灯台』は、港や岬に立っている航路標識のことではない」とあって燭台のことであることが書かれています。
このことわざを聞くと反射的に岬の灯台を思い浮かべていたのですが、どこで間違えて覚えてしまったのでしょうか。


私が生まれた頃はすでに電気で明るい家の生活だったから、燭台の下が暗いという実感がなかったからでしょうか。


いやはや、まさに「人は身近なことには案外気づかない」ものですね。