柿が安くておいしい季節になりました。
今年は例年に比べて甘くて、価格も安いように感じますがどうなのでしょう。
毎日、柿かりんごのどちらかを楽しんでいます。ああ、日本の秋っていいなあ。


まだ都内は紅葉がぼちぼち始まったぐらいですが、父の面会に行ったら落葉の季節で晩秋を感じました。
葉が落ちたあとの花の少ない季節に、柿の実の鮮やかな色がしばらくは目を楽しませてくれますね。
そして鳥の大事な食事になるのでしょうか。


柿で思い出すのが、20年以上前に知り合った東南アジアのある少数民族出身の研究者との会話です。
一度だけ日本に行ったことがあるそうで、その時にとてもおいしい果物を食べたのが柿だったそうです。


当時、熱帯の国でも時々、日本やアメリカから輸入されたりんごを見かけましたが、とても人気がありました。
私たちが南の国の果物に魅かれるように、暑い国に住む人も寒い国の果物に魅かれるものがあるのだと、高価なりんごが売れている様子をみて思いました。


なんでも彼女の出身の地域には柿の木があるそうで、「柿」という日本語は知っていたそうです。その地域では気候が合わずに実がならなかったのでしょうか、来日して初めて食べた幻の果物だったようです。
20世紀初頭あたり、日本から出稼ぎでその地に移り住んだ人たちが植えたのかもしれません。



さて、その友人に「柿は英語だと何ていうの?」と聞かれて答えにつまりました。
そういえば英語でなんていうのだろうと辞書を引いて、はじめてpersimonという単語を覚えたのでした。
受験には出てきそうにない単語ですからね。


<柿の木は東アジアの固有種>


それ以来、柿をみるとpersimonという単語が思い出されていたのですが、この記事を書くためにWikipediaを見てみたところ、日本の「柿」と「persimon」は別の種類であることを知りました。


それとWikipediaでは「柿」ではなく「カキノキ(柿の木)」で、「果実は柿(かき)と呼ばれ」とあるので、木の正式名称は「カキノキ」なのでしょうか。
いやはや、また知らないことばかりですねえ。


persimonについてはこう書かれています。

英語でpersimonの語源は、アメリカ合衆国東部のインディアンの語源であるアルゴット語族で「干し果物」を意味する名詞「ペッサミン」であり、先住民がアメリカガキの実を干して保存食としていたことに基づく。


アメリカガキを読むと、一応「柿の一種」にはなっているようです。


一時期、アリエルトレーディング社の「ネーチャーズゲート」というシャンプーとリンスを使っていたことがあります。なぜ購入し始めたかというと「persimon」が入っていることに魅かれたからでした。
あの時に覚えた単語に懐かしさを感じたのと、香りも良かったので気に入ってしばらく使っていました。


でも友人のことを思い出すあの「柿」とも違っていたようですね。


ということで、今日は覚えていてもあまり使うことのない英単語「persimon」とそのトリビアでした。