観察する 6 <足の老化か、進化か>

更年期にさしかかる頃から急激に筋肉量自体が減ってきたような気がすることを、「『お肌の曲がり角』よりも『筋肉の曲がり角』」で書きましたが、もう少し前から、微妙な筋肉の変化を感じていた体の箇所があります。


それは足です。
「脚」のほうではなく、「足」です。


40代ごろから、だんだんと足にあう靴を見つけにくくなりました。
それまでは、見た目のデザインでいいなと思えば、何センチの靴というサイズさえ合えばどれでも苦もなく履けていました。


だんだんと、店頭で試してみても、なんだか違和感や痛みを感じることが多くなって、デザインよりはとにかく苦痛を感じないで履けることに優先度が変わっていきました。
最初は、踵のあたりの筋肉や組織自体が減って来たのか、歩くと踵が痛くなりやすくなったので、靴底にクッション性があり、安定性のあるものを選ぶようになりました。


もともとハイヒールは好きではなかったのですが、ほとんどがペタンコ靴になりました。


次に足の親指の付け根あたりに、痛みを感じる靴が増えてきました。
外反母趾ではないのですが、足全体からまたクッション役になっていた組織が減って、「足がやせた」感じです。


中高年の女性向きの靴が、全体にあまり魅力的なデザインではない理由がよくわかるようになりました。
とにかく苦痛を感じないで歩けることに、靴の意味が変化するのですね。
最近では、だいぶ中高年向きのおしゃれな靴も増えてきましたが。


20代前後の方たちが、見た目はとてもおしゃれだけれどデザイン的にあるいは材質的にとても履きにくそうな靴を履いているのを見ると、私にもあんなに足全体に柔軟性があった時代があったのだなあと、なんだか不思議な気持ちになります。


これも失ってみて初めてわかる・・・という感じですね。


男性の場合はどうなのでしょうか。
年代に関係なく似たようなデザインが多いので、かえって苦痛に対応しにくい悩みもあるのでしょうか。


<老化だけではないのかもしれない>


それ以外にも、私の足の親指と小指までの付け根のあたりの幅が、少し広がった印象があります。
最初は、骨を支える筋肉や組織が減ったことが理由だろうと思っていました。


もちろんそれもあるのだと思いますが、なんだか最近、ペンギンの足に似てきたような気がするのです。
指先に向かって少し広がったような。


泳ぐ時の体の柔軟性として、この足の指の関節の柔らかさもけっこう大事ではないかと思えるので、準備体操では指の表側を床についてぐっと屈曲させる柔軟運動をしています。


そして泳ぐ時にも、足の指先の1本1本にも意識がいって、微妙に指の間から水の抵抗を逃しています。
S字プルの時に手の指を少し開いているように。


自分が泳いでいる水中映像を見たことはないのですが、足の動きがペンギンの動きに似てきたのではないかと感じています。


そう、フィンをつけているような感じ。



ということは、人間用の靴に足が合わなくなって来たのは確かに老化だけれど、水中の動きに対しては体が成長しているのではないかと。
もう足のサイズが大きくなることはあり得ないので、せめて水の抵抗を少しでも少なくなるような足の形にならないかなあと思うのですが。


だんだんと水かきのような組織ができて、ペンギンのような足に近づいていく。
そんな妄想をしています。





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