水のあれこれ 45 <海とプール>

夏ですねえ。
日頃は河童族ではない人たちも、水に飛び込みたくなる季節です。
水の事故にはくれぐれもお気をつけ下さいね。


いつもプールで泳いでいて3000〜4000mぐらいなら連続で泳げる私でも、水の流れがある海や川は怖いなと思います。
高波もなく、一見穏やかな水面でも怖いものです。


東南アジアで生活をしていた時に、休日になると時々海辺でのバーベキュー・パーティに行きました。
時には小さな漁船をチャーターして、無人島にも行きました。


まるで観光パンフレットにでてくるような風景です。
水があれば飛び込みたくなる私ですから、すぐに泳ぎ始めました。
でも現地スタッフは、だれ一人海に入りません。
泳ぎ方を習っていないこともありましたが、島の周辺にはけっこう激しい海流があることを知っているようでした。
「このあたりでダイビングをすると、数キロぐらい沖合まで潮に流されるらしい。だから気をつけてね」と注意されました。


泳げないけれど、水の怖さや情報が行き渡っているかのようでした。


保安庁の訓練用プール>



撮りだめしていた「相葉マナブ」で、海上保安庁の艱難救助訓練のプールが紹介されていました。
30kgものボンベなどを担いで、荒海での救助を想定した過酷な訓練です。


波や救助用ヘリコプターの風などを再現できる設備のある、特殊なプールでした。
わあ、あの波風の中で海水にもまれたら恐怖でパニックになりそう、と見てて感じました。


興味深かったのは、その訓練用プールにも底に青い線があったことです。


海や川などの怖さは、水底に目印がないことがあります。
水も濁り、岸から離れていれば距離感を確認するものも何もありません。
泳げる人でもどこへ向かって行けばよいのか、あの水流の中でどれくらいすすんでいるのかわからない感覚は、恐怖に感じることでしょう。


なぜ訓練用のプールに青い線があるのか。
もしかしたら、水深が深く波や風のあるプールで繰り返し繰り返し、あの青い線と自分の位置関係を体に叩き込ませることで、目印のない荒海や川でも救助の際の泳ぎの感覚がやしなわれるのでしょうか。


すごい訓練ですね。
こうした方々に、私たちも守られていることを改めて感謝です。


あ、ちなみに水難時の救助要請は、「118」だそうです。
覚えていて使う機会がないことが一番ですね。




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