数字のあれこれ 16 <風速>

今まで風速を気にしたのは、台風や低気圧が通過して荒れ模様の日ぐらいでした。


最近、風速を気にして出かけることが多くなりました。
それは、お気に入りのいくつかの海辺でビールを飲むためです。


自宅のある地域ではそれほど風がなかったのに、海辺ではけっこう風が強いことがあります。
木陰のベンチに座っていても、木々が揺れて服がはためいたり、海では白波が立っていることがあります。
テーブルの上に置いた缶ビールは常に手で押さえていないと倒れそうな風で、せっかくぼーっとしようと思って行ったのに、早々に退散することがありました。


大事なポイントは、350mlの缶が倒れない程度の風かどうかです。


海辺に行くには風速のチェックも大事だと思い、次からはチェックしてみました。


その日は快晴。
少し気温は低めですが、太陽が照っていればけっこう暖かいだろうと思いました。
風速は5m/s。
気象庁の分類で言えば、「静穏ー風速0.3m/s未満の風」と「やや強い風ー10m/s以上15m/s未満の風」の中間ですが、ちょっとわかりにくいですね。


もうひとつの「風力階級」でみると、「和風 3.5-5.9 樹木の葉を揺らす」とあります。
なんとか許容範囲かと思って出かけてみました。
海岸近くの駅の樹木は、葉どころか木全体で揺れています。
結局、ずーっと缶ビールを片手で押さえて海を眺めたのでした。


缶ビールが飛ばされない風力は、「無風 0.0-1.4m/s 煙が真直に上る」から「軟風 1.5-3.4m/s 風のあることを感じる」あたりのようです。


ところで、海辺は風が強いのは陸上と海上の温度差ということはなんとなく知っていたのですが、
海陸風(かいりくふう)を読んで、今さらながら、知らなかったことがありました。

一日のうち朝と夕方に、陸風と海風が切り替わる時間帯があり、無風となる。これが凪(なぎ)である。


海の風を観察し続けて、凪という状況を見いだしたことに、ちょっと気が遠くなりました。




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