散歩をする 23 <東西線沿いを歩く>

戸山公園を抜けると、地下鉄東西線早稲田駅が近くにあります。


行く前に地図を眺めてて、「そうだ東西線沿いにどこかへ行ってみよう」と思いつきました。
東西線は、1980年代半ばによく利用していて、この早稲田付近も降りたことがあります。
都内の地下鉄の中では古くからある路線のひとつのようです。
「東京の地下鉄路線網はどのようにつくられたのか」によると、1946年(昭和21年)に中央線中野駅付近までの混雑緩和を目的として「国鉄中央線のバイパス」として計画されて、1962年(昭和37年)に着工。
1969年(昭和44年)には西船橋までが全線開通し、さらに1979年(昭和54年)には西葛西駅まで延長されたようです。


地図をみると、東西線は九段下あたりから皇居のお堀や隅田川の下を通過しているのにも今さらながら驚きです。
「東京の地下鉄路線網はどのように作られたのか」では、「軟弱な地盤を克服して開通した東西線」とタイトルがつけられています。


その中で、この早稲田駅周辺は「地層が砂礫層となっており、とても固かったことから杭打ちが非常に困難」で、「工事が難航した」場所であることが書かれていました。


こちらの記事で紹介した「地図と愉しむ東京歴史散歩 地下鉄の秘密編」を合わせて読むと、東西線の高低差に驚かされます。
海抜40mぐらいの中野から、東西線は上り下りしながら進み、神楽坂の先で皇居の外堀の下へと入り、大手町から茅場町あたりまでは地下十数mの深さを走っています。


すごいなと、改めて思いました。


せっかくだから、地下を走る東西線を意識しながら隅田川まで歩いてみようと、散歩のルートが決まりました。


早稲田駅から東西線に乗り、日本橋で降りて、日本橋川沿いに歩き始めました。
川に沿ってずっと歩道があるわけではないのですが、途切れながらも案内版、遊歩道や休憩所が整備されていました。
行楽シーズンに入りましたが、さすがに休日の兜町近辺は人が少なくて静かでした。


途中からは東西線の上にある永代通りを歩きました。
茅場町駅を過ぎて、しばらくいくと日本橋水門があります。
たしか、十数年前にこの近くを通った時は修理中だった記憶があるのですが、新しい水門ができていました。
こういう運河の下を東西線が走っていることに、以前は関心もなかったことが悔やまれますね。


さらに数分歩くと、隅田川です。
隅田川テラスに腰を下ろして、永代橋と川の流れをしばらく眺めて過ごしました。


ああ、こんなところで生活したいなと、運河のそばに引っ越すことを半ば本気で考えています。
ただ風景がきれいとかではなく、毎日、運河周辺を歩いて、どのように水を制御し、どのように水とともに暮らしているのか勉強し放題の毎日を送ってみたい。


まあ、しばらくはお散歩で我慢ですね。




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