散歩をする 41 <丸子川>

雨が続いた10月とはうってかわって晴天が続く今月です。
休日が近づくと、わくわくそわそわして地図を眺めて、散歩コースを探しています。


地図でまず探すポイントが、緑色になっている公園です。
大きな都立公園や庭園がまず目に入るのですが、規模は小さくても区立公園もけっこう楽しいものです。


東横線によく乗っていた頃、神奈川から都内に入る時に見える、多摩川の川岸に迫ってうっそうとした森が続く丘陵地帯がずっと気になっていました。
それ以外は住宅地になっているのですが、そこだけ森が残っています。
そこが多摩川台公園であり、古墳もあるらしいことを知ったのが十数年前でした。
地図を見ると、「水生園」があり水草も見ることができそうです。


地図を拡大していくと、水色のラインがその公園の側に描かれていて、たどっていくと二子玉川あたりまで続いています。
「あ、あのドブ川と思っていた川だ」と、30年ほど前に一時期住んでいたところの近くを流れていた川であることに気づきました。


多摩川台公園からその川沿いに、歩ける所まで歩いてみよう。
その日の散歩コースが決まりました。


多摩川台公園


多摩川駅を降りると、すぐ目の前が急斜面になっていて公園への階段があります。
これが、Wikipediaの説明にあるように、「公園のある台地は武蔵野台地の南端部にあたり、国分寺崖線に位置するために多摩川との高低差は大きく」の理由であることを実感しました。
車窓から見ているよりも急斜面で、見晴らしの良い場所に行くまで下を向いて歩いていたらうっかり水生園を通り過ぎてしまいました。


水生園は、1918年から1967年まで多摩川から取水して大田区内に送水していた調布浄水場の跡地に作られたとあります。
淀橋浄水場ほどではなくてもそれなりの面積があるだろうとイメージしていたので、こじんまりとした場所であったことも通り過ぎてしまった理由でした。
残念ですが、水草が活発になる春から夏にでも行ってみようと思います。


ベンチがあちこちに置かれていて、滔々と流れる多摩川や遠くの山並みも見ることができます。
上流から大きく蛇行して流れる様子を高台から見ていると、電車の車窓から見る多摩川とは違う川のようです。


<丸子川を歩く>


落ち葉を踏みしめながら急な坂道を降りると、公園のすぐそばに川が流れています。
行く前に、パソコンのマップで確認していた時には川の名前がわからないままだったのですが、途中の表示で丸子川という名前であったことを思い出しました。


30年前のドブ川だったような記憶とは違って、住宅街のすぐそばに清流が流れています。
Wikipediaの説明を読むと、玉川上水目黒川などのように水再生センターからの高度処理水を流す清流復活事業とは異なり、世田谷区岡本の湧水が源流のようです。
もしかすると、丸子川がドブ川のように感じていたのは私の記憶違いかもしれません。


丸子川に沿って右側はずっと急傾斜の住宅街が続きます。
ところどころで、わずか数十mほどのところに多摩川の川岸も迫ってくる場所もあり、川の横を川が流れている不思議な場所でした。


住宅と川と、そして街路樹が続く落ち着いた雰囲気で、期待以上の水辺でした。


途中で六郷用水の説明書きがあり、以前その用水名を読んだ記憶とつながりました。


残念ながら辺りが暗くなってきたので、岡本にある源流までは行けませんでしたが、いつか丸子川の源流まで行き、そして六郷用水の跡をたどってみようと散歩の計画ができました。




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