10年ひとむかし 36 <層が厚くなる>

今朝起きたら、奥歯の痛みを感じました。
連日、パンパシ会場での応援に力が入っていたからだと思います。
国境を超えて、国に関係なくトップスイマーの泳ぎを目の前で見ることができて、本当に充実した4日間でした。
縁の下の力持ちで、こうした大会を滞りなく運営してくださる方々にも本当に頭が下がります。


今回の大会で、印象に残ったことがいくつかありました。
ひとつは、テレビ朝日水の映像が今まで以上にきれいだと録画をみて思ったのですが、もしかしたら天井からのカメラが理由ではないかと素人ながら感じました。
今までは、天井のカメラは位置が固定されていたと思うのですが、今回、会場に行ってドローンのようなカメラがプール上を自由に移動していました。
正確に言えば、ロープで四隅に固定されているのでドローンではないのですが、様々な角度や高さへと一瞬にして移動していました。
従来の競泳の天井からの映像では、選手の動きがギクシャクして見えるのですが、それがなくなっているように感じました。


もうひとつは、国際大会なので言葉が問題になるところですが、今回は開会式の日本語の挨拶が同時にスクリーンに英語で流されていました。
できれば、それ以外の日本語でのアナウンスやインタビューも、日本語がわからない観客のために同時通訳があるとよいと思います。
国際大会なのに、優勝インタビューをテレビ放送用に日本人選手だけにするのはちょっと、いえとても残念に感じました。


そんな日本語のアナウンスなどがわからない中で、アメリカの選手たちが「空気を読みながら」いろいろと盛り上げてくれていていました。
競技の合間に、「ぱちゃぽのクイズ」があって、日本選手の好みとかゲン担ぎについて3択のクイズがありましたが、スクリーンも音声も全て日本語です。
海外の選手や観客には全くわからない内容なのに、アメリカの選手たちがクイズが始まると「1だ!」「3だ!」と盛り上げて、正解が出ると「イエ〜イ!」と会場と一緒になってはしゃいでいました。
日本語なので、内容は全くわからないと思うのですけれどね。
あの、どんな状況でもリラックスできる雰囲気が、アメリカの底力かもしれないと思えたのでした。


そして日本の選手の方たちも、世界各国で開催される競泳大会の経験を積んでいるので、海外の選手をたたえたり会話をしている姿がごく自然に、あちこちで見られていました。


いろいろな意味で、「層が厚くなった」と感じた大会でした。



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