「マツコの知らない世界」で、7000箇所の池を回った方が出演していました。
あ、そこに水があるだけで飛び込みたくなるような人がやはりいるのだと、勝手に親近感を覚えました。ほんと、地図の水色の部分を見ているだけで、ワクワクしてしまいますからね。
池と沼、池と湖など定義はなさそうというあたりも、沼なのか、川なのか、海なのかという私の素朴な疑問が案外的外れではなかったとわかりました。
そしてマツコさんが地図を見るのが好きということを知り、この回はいつにもまして番組に没頭したのでした。
暇さえあればパソコンやスマホの地図を開いてあちこちを眺めているのですが、時々、見ているはずなのに見えていないことに気づいてひやりとした汗をかきそうになります。
このところ海や海岸線が気になって散歩をしているので、地図でも青い部分が目に入ってきます。
東京湾や相模湾のあたりには、「北太平洋」が書き込まれています。そこから伊豆半島のあたりにパソコンの画面を移動したら、「フィリピン海」と表示されました。伊豆沖合です。
え?と思ってWikipediaを読みました。
こんなに日本近海にフィリピン海が存在するなんて、40年以上前の高校生の頃には習った記憶がありません。フィリピン海を読むと、1952年にはすでに国際水路局で定められていたとあります。
国際水路局が1953年(昭和28年)に発行した「大洋と海の境界(第三販)」の定義が以下のように書かれていました。
は、北太平洋のうちフィリピン諸島の東岸沖の区域であり、以下で境界される。
西においては
東インド多島海の東端(注:スル海、セレベス海、セルッカ海)、南シナ海によって
北においては
九州の南東岸、瀬戸内海の南端(注:四国)・東端(注:淡路島)および本州の南岸によって
東においては
日本とすべてフィリピン海に含まれる小笠原群島、火山列島およびマリアナ諸島を結ぶ海嶺(ridge)によって
南においては
したがって、西日本(伊豆半島より西)の何方で、南西諸島により東方の海は、フィリピン海となる。
また、この定義によればフィリピン海は北太平洋の一部であるが、一方、「大洋と海の境界線(第三板)」での北太平洋の定義からはフィリピン海が覗かれているので、フィリピン海は狭義の北太平洋には含まれないことになる。
「名称」には、私が知らなかった理由が書かれていました。
戦後の1952年(昭和27)年にIHBがフィリピン海の範囲を定め、現在では世界各国でこの名称が浸透している。
一方、日本は戦後一時 IHBから脱退していたが、1952年(昭和27年)にはすでにIHBに復帰していたので、日本政府はフィリピン海という名称を公式に認めていることになる。しかし、この名称は日本国内ではほとんど浸透しておらず、海上保安庁の発行する公式海図においても使用されていない。
土地に関してはトレンス登記制度によって19世紀後半から所有権が明確にされたようですが、海はどうやって水の上に線を引くのでしょうか。
ほんと、知らない世界ばかりですね。
「境界線のあれこれ」まとめはこちら。