水のあれこれ 95  水を渡る

木曽三川を知って、もうひとつ私が今まで大きな勘違いをしていたことに気づきました。

東海道新幹線は何度も乗ったので停車駅はだいたい言えるのですが、岐阜羽島はなんとなく山の中だというイメージがありました。岐阜県は海がないですし、新幹線だと一瞬で通り過ぎて行きますからね。

 

今回、木曽三川を上流から下流まで何度も眺めているうちに、木曽三川公園は岐阜県にあり、そこは愛知県、岐阜県三重県の3つの県境であることも知りました。

そして、岐阜羽島木曽川長良川中流の中洲のような場所にあって、岐阜羽島駅を通過するとじきに長良川揖斐川を越えることが初めて私の頭の中の地図に書き込まれたのでした。

岐阜羽島あたりも今度ぜひ歩いてみたいと、ノートに記録されました。

 

Wikipedia木曽三川の説明の中に、七里の渡しについて、「渡海」が必要な難所だったことが書かれています。「七里の渡し」の概要に詳細が書かれていました。

七里の渡しの名称は、移動距離が7里であったことに由来する。渡し船によって 移動し、所要時間は約4時間であった。「桑名の渡し」、「熱田の渡し」、「宮の渡し」、「間遠の渡し」などとも言った。天候の悪化などにより、海難事故がしばしば発生する東海道の難所の一つであった。

現在は、名古屋駅からでも急行で21分で桑名に行くことができます。

 

東海道の難所というと、「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」が真っ先に思い浮かんでいました。

川を越えて対岸の地域に行くことが、こんなにも当たり前で安全なことになったのもたかだか一世紀なのだと、 気が遠くなりそうです。

 

そういえば東南アジアに住んでいた頃は、隣の村に行くにも橋がない場所がけっこうあって、川の浅いところを車がジャブジャブと入って渡っていました。

大雨のあとは、川の水が引くまでは移動も見合わせていたことを思い出しました。

 

 

*名古屋まで幾つの川を渡るのか*

 

電車で川を渡るときにはなんだかワクワクするのですが、新幹線の場合、あのスピードで川を安全に渡りきるための橋が造られていることがすごいですね。

名古屋までいくつの川を渡るのだろう、出かける前日になって急に気になりました。

 

地図を見て、書き出して見ました。

名前がわかるものだけでも50近くあります。用水路や川の名前のわからないものまで入れるとおそらく70〜80箇所くらいの大小さまざまな橋があるのでしょうか。

 

品川から名古屋までの1時間34分の間、まばたきをするのも惜しんで、窓の外を眺めつづけました。

ほんとうにまばたきの回数が減ったので目が乾燥してしまいましたが、予習をしただけあって車窓から見える川の名前や場所を把握することができました。

川にも、昔から流れていたものと放水路など人工的な河川があり、その区別もおおよそ見当がつくようになってきましたし、川を見ていると周辺の地形も見えてきます。

こうなると、また散歩をしてみたい川や放水路のリストがどんどんと増えていきますね。

 

越すに越されぬ大井川も一瞬で過ぎていきました。

 

今回の一泊二日の旅も、たくさんの川を見ることができて最初から充実の時間でした。

 

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