またしばらくは急な呼び出しもなさそうな日常になりそうなので、行ける時に散歩をしようと地図を眺めました。
前回、紀伊半島へ向かう途中、名古屋までいくつの川を渡るのか車窓の風景に目を凝らしていたのですが、静岡県というのはこんなに山が多い地形だったのかと少し驚きました。
早朝なので、朝日が眩しくないようにとE席側に座ったのですが、静岡市を抜けると窓の外はずっと山が続いています。
駿河湾に沿って、平坦な場所が広がっているイメージでした。
航空写真で確認すると、A席側であれば牧之原台地のお茶畑になりそして浜名湖へと平地側の風景になるのですが、E席側だと結構山が近いようです。
帰宅してから、その気になったあたりを見ていると掛川市が目に入りました。
ハシビロコウがいる掛川花鳥園があることでいつか行ってみたいと思ってはいたのですが、地図を眺めていると不思議なことがありました。
静岡県には安倍川や富士川、大井川、天竜川と大きな川がいくつも流れていますが、北側の山の方から南の海へと流れています。
ところが掛川市を流れる川は、東から西へと流れているようです。
そして川の北側には、細い川が何本もあるのに対して、南側はほとんど川がなく、溜池か沼か、水色の場所が点在しています。
*逆川*
Wikipediaの地名の由来を読むと、地図で感じたことがまさに掛川の由来であることが書かれていました。
中心部を流れる逆川の流れが、切り立った崖のように見える点から「缺けた川」と呼ばれ、次第に略されて「懸川」となり、「掛川」と改名された。
「逆川」というのは、 玉川上水の導水路や河川改修の年表の「1641年 逆川(関宿)を開削する」でもみた用語ですが、Wikipediaの説明を再掲します。
・潮位の上昇や合流先河川の増水などによって、水が逆流することがある河川
・地形などの影響で周辺の他の河川とは逆の向きに流れている河川
・潮流の変化により流れが変わる運河
掛川の中心部を流れるのは、2番目の意味でしょうか。
この場所を見て見たい!
ちょうどいい機会だから、ハシビロコウにも会ってこようとこだまに乗りました。
*牧之原台地からの湧水だろうか*
ハシビロコウに会えて、大満足。そのあと、花鳥園の屋外に出てみて、地図の水色の意味がわかりました。
丘陵地が裏手に迫っていて、そこに大きな池があります。花鳥園ではその池を利用して、白鳥やペリカン、カモ類がいます。
地形から見て谷津で、他の水色の部分は時間がなくていけなかったのですが、おそらく湧き水が豊富な場所なのではないかと思えました。
花鳥園から掛川城へ向かう道は、河岸段丘であることがわかる傾斜が続いています。
花鳥園側と、逆川を挟んで対岸にある掛川城側は、なるほど「切り立った崖」に見えそうです。
東海道五十三次の宿場町として名前は知っていたけれど、地形まで考えたことがなかったのでした。
それにしても、川を中心に静かで落ち着いた町で、今度またゆっくり歩いて見たいと思いました。
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