事実とは何か  60 白か黒か

「白か黒か」といってもパンダの模様の話ではなく、オセロゲームについてです。

撮り溜めしていた「アド街ック天国」で、オセロゲームは茨城から始まったという話がありました。

へ〜と思って検索すると、本当のようでした。

 

家庭内で娯楽といえばお正月に五目並べかトランプをするぐらいで、当時、人気のあった「人生ゲーム」も絶対に買ってくれなかったくらい、私の両親は勝負事を子どもにさせませんでした。

その中で唯一、買ってもらえたのがオセロゲームで、父はどうだったか記憶にないのですが、母も熱中してよく一緒に遊びました。

五目並べも面白かったのですが、オセロゲームの「白から黒へ」「黒から白へ」とぱーっと変えてしまえる面白さが、他にはないものでした。

 

「オセロ」という名前から勝手に北欧かどこかのゲームだと思っていたのですが、1973年に日本で製品化されたのですね。

小学生になった60年代後半には遊んでいたような気がしていたのですが、1973年といえば私が中学生の頃ですからなんとも記憶は曖昧なものです。

流行があってそれに乗ったのかもしれませんが、その辺りの記憶も全くといってありません。

ただ、あの二色の石を反転させていた記憶しかないのです。

 

囲碁将棋やトランプ類に比べてルールは単純明快で、それでいて何度やっても同じようなパターンにはならず、いつも盤の前で悩むのでした。

Wikipediaには、「相手の石を挟むと自分の石の色に代わり最終的に石の多い方が勝ち。単純ながらゲームとしての複雑さは人間がゲームの木の全展開を把握可能な程度を超えており、いまだにコンピューターによる全解析は達成されていない」とあり、なるほどと思いました。

 

ただ、「オセロの歴史」を読むと、誰が考案したか何がオリジナルなのかあたりはグレーのようですね。

長谷川がオセロを開発するに至った経緯については本人の説明が二転三転しており、定かではない。特にオセロのルーツについては、当初「19世紀からイギリスを中心に親しまれていたリバーシ(源平碁)というゲームを改良したものである」と説明していたが、後に「自身が中学生時代に考案した簡易囲碁ゲームの挟み碁がオセロの起源であり、完全に自身のオリジナルである」と主張を改めている。

広い世界には似たようなことを考えつくことはよくあるのではないか、現実の社会はグレーなことの方が多いのではないか、ということでしょうか。

 

 

それにしても、「白」と「黒」を相反する色彩だととらえ始めたのは人類のいつ頃からなのでしょうか。

あるいは「白」と「黒」は反対の色と認識しない文化もあるのかな。

色からゲームを考えつくまでの長いヒトの歴史を想像すると、ちょっと気が遠くなりました。

 

 

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