記憶についてのあれこれ 141  八郎潟の豪雨

広大な八郎潟をどうやって見て回れるだろうかと調べていたら、八郎潟駅から八郎潟の中心部まで大潟村コミュニティバスがあることがわかりました。

タクシーしかないかなと諦めていたのですが、タクシーだと5000円ぐらいかかる距離が100円でした。

 

数年前まではまだまだ近未来の交通手段だと思っていた小型コミュニテイバスですが、最近は見沼代用水木曽三川を訪ねたときにもお世話になりました。

けっこう地元のおじいさんおばあさんが利用していて、車内はその地域の言葉で賑やかでした。

 

大潟村のバスの車内はどんな雰囲気になるかと楽しみにしていたら、なんと終点まで私一人の貸切状態になってしまいました。どうやら、地元の温泉施設が休館日のようでした。

 

*「昨年5月18日の豪雨」*

 

ふだんは業務中の運転士さんに話しかけることはないのですが、ひとりだったのでちょっとだけお話を伺いました。

「雪は大変ですか?」と。

「雪はそうでもないけれど、雨が大変」と予想外の答えで、「昨年5月18日には豪雨があって大変だった」とおっしゃられていました。

 

すごい、1年前なのに正確にその日を覚えているなんて、よほどの天候だったのでしょうか。

 

あとで検索してみると、秋田地方気象台が昨年5月23日に出した「秋田県災害時気象資料」が公開されていました。

「平成30年5月17日から19日の秋田県内の大雨」

 

<概況>

前線が東北地方に停滞し、前線上の低気圧が19日未明にかけて東北北部を通過した。また、19日は別の低気圧が秋田沖に停滞した。前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだため、東北地方では大気の状態が不安定となった。

秋田県では、17日夜から19日にかけて断続的に雨が降り、北秋田市阿仁合で48.5ミリ(18日13時19分までの1時間)、男鹿市男鹿真山で46.0ミリ(18日13時00分までの1時間)の激しい雨を観測した。また、降り始め(17日18時から19日16時までの期間降水量は、北秋田市阿仁合222.5ミリ、仙北市田沢湖高原203.5ミリ、仙北市鎧畑188.0ミリ、仙北市桧木内176.5ミリ、秋田市仁別175.0ミリ、鹿角市八幡平172.5ミリ、五城目170.0ミリ、秋田159.5ミリの大雨となった。

この大雨により秋田県では、秋田市と大仙市で雄物川が氾濫して田畑が冠水し、秋田中央地域を中心に住家の床上、床下浸水、土砂崩れなどの被害が多数発生した。

 

地元の方が「去年の5月18日」と覚えている豪雨なのに、私には全くニュースの記憶がありませんでした。

その時の八郎潟周辺の様子はどうだったのでしょう。

今、この資料の地名を見るとだいたいあの辺りとわかるので、心穏やかではいられない内容です。

あの運転士さんも御自宅のことやバスの運行など、相当緊張を強いられた3日間だったのかもしれません。

 

 

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