小金がまわる 15 保険や年金は希望を持たせることが信用

日本のあちこちを散歩すると、さまざまな地形や気候なのに 隅々までインフラが行き届いて発展してきたことを感じるようになりました。

そういう点で、自分の国に対する信頼というのが増してきた一方、なんで年金になるとこうなっちゃうのだろうというニュースが定期的にありますね。

たぶん20年おきぐらいかな。

 

人生100年時代、2000万円が不足 金融庁が報告書 

日本経済新聞 2019/06/03

 

金融庁は3日、人生100年時代を見据えた資産形成を促す報告書をまとめた。長寿化によって会社を定年退職した後の人生が伸びるため、95歳まで生きるには夫婦で約2000万円の金融資産の取り崩しが必要になるとの資産を示した。公的年金制度に頼った生活設計だけでは資金不足に陥る可能性に触れ、長期・分散型の資産運用の重要性を強調した。

 

金融審議会で報告書をまとめ、高齢社会の資産形成や管理、それに対応した金融サービスのあり方などを盛り込んだ。

 

平均的な収入・支出の状況から年代ごとの金融資産の変化を推計。男性が65歳以上、女性が60歳以上の夫婦では、年金収入に頼った生活設計だと毎月約5万円の赤字が出るとはじいた。これから20年生きると1300万円、30年だと2千万円が不足するとした。

 

長寿化が進む日本では現在50歳の人の25%は95歳まで生きるとの推計もある。報告書では現役時代から長期積立型で国内外の商品に分散投資することを推奨。定年を迎えたら退職金も有効活用して老後の人生に備えるよう求めた。

 

20年ほど前の個人年金保険の話かと思ってしまいました。

あの頃、盛んに言われていましたが、10年ぐらいしてから入ってみようかなと関心を持った時にはそういう商品(保険)が軒並みなくなっていました。

あれはいったいどうしたのでしょうか。

 

そして20年ぐらい前は転職ブームで「終身雇用制は古い」といった雰囲気になり、また非正規雇用で自由に働く方が人生を有意義に過ごせるかのような雰囲気になって、同じ職場に長く働き続けるという働き方が変化し始めた時代でした。

 

退職金どころか、社会保険でさえ放棄するような生き方がもてはやされて、今に至っているのかも知れません。

 

2009年からねんきん定期便が個人に送られるようになり、大雑把に計算していた額の3分の2に満たない支給額であることがわかったときは、ほんと、焦りました。

さらに年金支給開始が65歳になり、人生設計も変更を余儀なくされました。

朝令暮改のような政策で、いつまでたっても「これでなんとかなる」という目処がたちません。

 

 さらに消費税が追い打ちをかけました。

最近では年間20万円ほどです。少しまとめて衣服や家具などを購入すれば、下手をすると年間所得税と同じ額になります。

つまり、消費税増税後は実質、従来の所得税の2倍近くを納税している割りに、その分の住民税も減りません。

それでも切り詰めて、将来の持ち出しに備えて貯金もしてきました。

 

なぜか。

こちらの記事で紹介した基本的な考え方に賛同していたからです。

公的年金制度があるおかげで、現役世代は年金の保険料を支払えば、親の老後を個別に心配することなく安心して生活を遅れる仕組み。

 

政府が掲げ続けてきた理念を簡単に放棄しないで、希望の見える話をして欲しいものですね。

 

 

 

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