イメージのあれこれ  27 パンタグラフ

ここ3〜4年、少し遠出することが増えてあちこちの鉄道に乗る機会が増えました。品川駅にひっきりなしに入ってくる東海道新幹線大宮駅のさまざまな新幹線を見ているだけでなんだか幸せな気分になっています。あるいは在来線のホームで、遠くから列車が近づいてきたり風景のなかに遠ざかっていく様子にも惹きこまれています。

 

「鉄オタ」というほどの知識も情熱もないのですが、列車を眺めるのは好きです。

通勤時にホームで列車を待つ間も、列車が近づいてくるのを飽きもせず眺めています。激混みの通勤も、列車を眺められるから耐えられてきたのかもしれません。

 

子どもの頃から半世紀以上、さまざまな列車に乗ってきたことになるのですが、最近になってこの列車さえも見ているはずなのに見ていないことに気づいて、冷や汗をかいています。

 

パンタグラフはどこにいくつついているか*

 

もし列車の絵を描いてみましょうと言われたら、今までなら各車両の車体の上にパンタグラフを描いていたと思います。

 

ほぼ毎日のように列車を見ているのに、ある日ふとパンタグラフに目がいって驚いたのでした。

「各車両にあるわけではない」ことに。

 

ではどの車両につけるか、何車両に対していくつつけるのかなど法則性はあるのだろうかと眺めているのですが、先頭車両についている列車もあれば、途中についているものもあるし、列車によっては数車両をひとつのパンタグラフだけのこともあります。

 

パンタグラフがどこについているかさえ、ずっと思い込みで生きてきたのだと、またまたショックを受けています。

 

で、頼みの綱のWikipediaで検索しようと思い「パンダグラフ」と打ち込んだら、「パンタグラフのことでは?」とGoogleさんに教えてもらいました。

そう、パンダグラフパンタグラフかさえあやふやでした。

Pantographというのは写図器のことなのですね。

鉄道におけるパンタグラフとは、コイルばねの力や空気圧などによって架線に集電舟を押し付け、関節構造または伸縮構造を設けることで、架線高さの変化に追従させる形態の集電装置。   (中略)

パンタグラフの構造は、大きく分けて4つの部分で構成されており、架線に直接接触して摺動しながら架線の電力を取り込むための集電舟、集電舟が自由に動きながら架線の追従性をよくするための集電舟支え装置、鋼板・アルミ合金・ステンレスパイプのリンクで構成された枠組み、パンタグラフ全体を支えて車体に固定するための枠からなっており、集電舟の架線との摺動部分は摺板と呼ばれており、導電性の良く架線に損耗を与えにくいカーボンや銅合金などが使用され、摩耗による定期的な交換を必要とするため、それが容易にできるように、いくつかに分類された構造となっている。                                              

 

すごいですね。

この数行だけでも、知識と技術と経験、そして歴史に圧倒されてしまいます。

 

なんで架線から外れないのだろうと眺めていたのですが、その仕組みどころか、どこについているかも目に入っていなかったのでした。

 

 

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