空芯菜

ここ2ヶ月ほど、遅い時間帯だと売り切れてしまうのですが、私がいつも利用しているスーパーで空芯菜を扱うようになりました。

 

しっかりした保存袋に入っていて、ひと束200円程度です。

まあ、空芯菜は調理するとこじんまりと少量になってしまうので、まだ手頃な価格というほどではないのですが、初めて空芯菜に出会った30数年前のことを思えば、日本の普通のスーパーで買えるようになったなんて夢のようです。

あの頃は、「もうこれで一生、この野菜を食べることはないのだろうな」と淋しい思いで帰国していましたから。

 

茨城県産の「朝顔菜」と書かれています。

だいぶ前、たしかNHKベトナムの風景を映していた番組で、池のようなところで空芯菜が栽培されているのを見て、初めて水草の一種であることを知ったのでした。

つる性多年草だが、作物としては一年草扱い。東南アジア原産で、高温多湿の熱帯、湿地で多く栽培され、水耕栽培も可能。外見はサツマイモに似ており、茎は中空で這う。葉は切れ目の入った長卵形。アサガオのような薄紫色または白色の花をつけるため、朝顔菜(あさがおな)の別名もある。最低気温が10度を下回ると、茎も根も枯れる。

 

水辺に生育し、水面に茎(空洞で節がありフロートと同じ)を浮かせて進出する。汽水域でも成長可能である。暑さに強く水上で栽培すると大量に根を伸ばして水をよく吸収することから、近年では湖沼などの水質浄化活動によく用いられている。(Wikipedia

 

霞ヶ浦あたりなのでしょうか、いつか栽培されているところを見てみたいですね。

水面に空芯菜の緑が青々を映えた風景なんて、想像しただけでも心が震えるような感じです。

 

半世紀前には見たことも聞いたこともないような野菜がどんどんと日本で栽培されるようになったのですが、頑張って作っても50回の農作物を、初めて栽培から試行錯誤して流通させるまでの苦労を知らなさすぎました。

空芯菜が気軽に買えてうれしい!」だったのですが、その気持ちが最近、少し変わりました。

 

本当に有り難いことですね。