今年に入って、南紀を皮切りにただひたすら川と海を見て回っています。
朝早くから日が沈むまで車窓の風景を眺め、あちこち歩くので、家についたらしばらくはもういいかという気持ちになるかと思っていたら、帰路の車内では「次にどこへ行こうか」と地図を眺め始めています。
亡くなって2年が過ぎた頃、父は献体から戻り、無事に納骨を済ませました。
大学の方が丁重に父の遺体を運んでくださり、どんな医学生が解剖をしたのかまで話をしてくださいました。医学生からの感謝と抱負が書かれた手紙が添えられていました。
そうだ、父がなくなった頃にいつか行こうと思っていた永平寺を訪ねよう。
実は、半年ほど前から一泊二日の大まかな計画はできていました。
*九頭竜川流域を見てまわる*
永平寺は、40年ほど前に修学旅行で行きました。どのあたりを通ったのかも、あまり覚えていません。最初に地図で見つけるまでに、時間がかかったくらいです。
ああ、このあたりだったのかと地図を拡大したり縮小したり周辺を見ているうちに、九頭竜川のそばにあることがつながりました。
90年代半ば、村井さんたちとダムを見て歩いた頃、次はどこへ行こうか、どんな本を出版しようかと毎月集まっていた時に、九頭竜川も候補に上がったのでした。
私にとっては初めて聞く川の名前で、「9つの竜の頭」というおどろおどろしい名前が印象に残りました。
Wikipediaの九頭竜川の開発史を読むと、本流の九頭竜ダムはすでに1960年代には着工されているので、90年代に九頭竜川が話題になったのは足羽川のダム計画反対運動だったようです。
結局、訪ねる機会がないまま、川の名前だけが記憶に残り続けていました。
九頭竜川の河口はと地図を辿っていくと、三国港まで鉄道があり、その先に東尋坊があります。そこも確か、修学旅行で行きました。
この九頭竜川の本流と支流をまわり、永平寺に行き、そして河口も見てみよう。
福井までは初めての北陸新幹線に乗って、糸魚川、黒部川、神通川といった川を見てみよう。
旅の大まかな計画ができたのでした。
ということで、しばらくこの話が続くと思います。
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