食べるということ 42 北陸で食べたもの

ただひたすら川と海をみた北陸の2日間は本当に充実していました。

 

偶然、同じ頃にテレビ東京の「昼めし旅〜【ローカル線終着駅のその先へ!福井県大野市】〜」を放送していました。「福井県大野市」とみただけでうれしくて、録画しておきました。九頭竜湖駅周辺の家の、茹でたトウモロコシとアジメドジョウの唐揚げが紹介されていました。

自宅の畑で栽培しているトウモロコシも「猿に食べられてこの3本だけ」とのことで、あの美しい山間部で食べるものを栽培するのは大変なことなのですね。

周辺にお店がなく、住民の要望で8月に九頭龍湖駅の前にコンビニエンスストアができたと喜んでいらっしゃいました。

 

私が九頭竜湖駅に降りた時、そういえばコンビニがあったようなあいまいな記憶ですが、この番組を見なければ「ああ、こんな山の中にもコンビニができる時代か」とちょっと批判的な見方になってしまったかもしれません。

いつの時代も、今も、安定して食べるものを確保することは、それぞれの地域での大変さがあるのですね。

 

*旅先で食べたもの*

 

今回の北陸の散歩は、列車とバスの乗り継ぎが分刻みだったので、1日目のお昼ご飯は金沢から福井へ向かう特急の中で笹寿司を食べました。

笹の葉を使った寿司といえば富山の鱒寿司が有名で、子どもの頃にお土産でいただいて食べてとても美味しかった記憶があります。そして、魚を使った寿司なのに、江戸前寿司とは違って1〜2日は常温でも持つことが驚きです。

 

今回は富山の鱒寿司ではなく、金沢駅で鯛と金目鯛の笹寿司を奮発しました。

黄色の稲穂を車窓から見ながら食べた笹寿司は、美味しさとともに、こうして無事に収穫されていくお米へのありがたさもひとしおでした。

 

夕飯は、九頭竜川河口と突堤を眺めながら生ビールを飲み、鳥唐揚げを食べました。

一見、チェーン店のように見えたレストランだったのであまり期待していなかったのですが、鳥唐揚げがとても美味しくて大満足の1日目でした。

 

2日目もまた分刻みの慌ただしいスケジュールになり、ようやく午後2時ごろにお昼ご飯の時間をとれました。福井市水道記念館の近くのお店がまだ開いていたのでふらりと入って、やはり親子丼と蕎麦のセットを頼みました。

だしがよくきいて塩分が控えめで、本当に美味しかったです。

黄色い大根の漬物がついていて、東京風のたくあんのようにしょっぱい味かと思ったら、ほんのりと甘みのある漬物で、地域によって漬物の味もいろいろですね。

 

北上川を回った時は水田と大豆畑でしたが、北陸の散歩では水田と蕎麦畑が半々ぐらいになっているのをあちこちで見ました。

 

子どもの頃からのおなかを満たすから栄養へ、そしてさらに好きなものを好きなだけ選択して安心して食べられる時代へと変化したことが、なんだかいつも意識される北陸の食事でした。

私は、今、まるで天国とか楽園に生きているかのような。

 

 

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