運動のあれこれ 31 運動には生活の余裕が必要

今日の「運動」はmovementではなく「体育」とか「スポーツ」の方の話です。

ややこしいですね、日本語の「運動」という言葉は。

 

今年は以下の記事を読んで、「そうだった、あの日は体育の日だったのか」と思い出したほど非日常的な日でした。やはり平和な日常でなければ、運動も楽しめませんね。

高齢者の体力向上なお続く 60代後半女性の記録更新 スポーツ庁18年度調査 

(2019年10月15日(火)配信 共同通信社

 

 スポーツ庁は13日、体育の日を前に、2018年度体力・運動能力調査を公表した。高齢者の体力は上向き傾向が続き、60代後半の女性は体力テストの結果を点数化した合計点はこれまでの記録を更新。70代後半の女性も「6分間歩行」で前年度から6メートル記録を伸ばすなど、活力ある高齢者の姿が浮かんだ。同庁では高齢者いついて「若いころから運動に親しみ、健康への意識が高い」と分析している。

 今回の調査は18年5〜10月、6歳から79歳の男女6万4020人を調査した。選択項目を含め、握力や上体起こしなど6〜19歳は8〜9項目(60点満点)、20〜79歳は6〜7項目(60点満点)を調べた。

 合計点を見ると、最年長の70代後半の年代は、男性で35.51点、女性で35.77点だった。20年前と比べると、男性は5点ほど上回った。60代後半の女性は42.36点で初めて調査対象となった1998年度から5点ほど伸びた。

 運動やスポーツを「ほとんど毎日」か「時々」する70代後半の男性は77.2%、女性は76.9%。10年前と比較し、男性は10ポイント、女性は12ポイントそれぞれ上昇した。

 運動頻度と生活の充実度合いを調べた結果では、週1日以上運動していた男性の4割ほど、女性の5割近くが「充実している」と回答。週1日未満とした男女を上回った。

 6〜19歳の若い年代は、多くの項目で横ばいが上向き傾向。ただ、体力がピークだったとされる85年度ごろに比べ、中高生男子の50m走を除き、低い水準のままだ。11歳男子のソフトボール投げは今回27.86メートルで、85年度に比べても6メートルほど低い記録だった。

 30〜40代の働き盛り世代も伸び悩み、最近10年は握力や幅跳びなどの点数が下がる傾向となっている。

 

 

ソフトボール投げ」「幅跳び」は、とび箱と同じく日常ではなかなかやらない動きなので、「体力」って何だろうとちょっと疑問ですね。

 

この調査方法と結論について専門的なことはわからないのですが、30年ほどの間のプールに来る人たちの変化をみると、「若いころから運動に親しみ」というよりも20年ほど前から中高年向けの教室が増えたことが「泳ぐ」ことに関しては大きな影響があったように感じます。

 

私が利用しているいくつかの公共プールに限っていえば、平日・休日に関係なく「30〜40代の働き世代」の利用者は少なく、どの時間帯も半数以上、時にはほとんどがおそらく60代以上という印象です。

 

私は交代制勤務なので、平日の日中の空いている時間帯にも泳ぎに行けるのですが、月曜から金曜まで朝早くから夜遅くまで通勤している人は、まずプールに行く時間の余裕はないことでしょう。

 

もう一つ、だいたいどの自治体にもあると思うのですが、65歳以上の方々は利用料金が半額になる減額制度があります。

私が1年間泳ぐためにの利用料金はどれくらいかというと、週に2〜3回ペースで泳ぐと、数万円ぐらいです。

現金収入が少なくなる世代になったらこの減額制度はうれしいですが、収入が少ない若い人たちにとっても負担が大きいのではないかと想像しています。

 

「若いうちから運動に親しむ」ためには、いろいろな意味で生活に余裕があることが大事だと思います。

10年後、20年後の「体力」はどうなっていることでしょうか。

 

 

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