1990年代初めの頃、玉川上水まで歩いて5分というところに住みました。吉祥寺から中央線で通勤していたので、吉祥寺も井の頭公園も身近になりました。
先日の会場は、90年代からよく通っていた吉祥寺中央図書館の近くにありました。
当時あった近鉄デパートの横の路地を入って左手に、地下に入るライブハウスがあったことがなぜか記憶に残っています。その頃は「ライブを聴きに行く人」とは無縁だったので、なんだか私の知らない別世界への入り口のように見えたのでした。
まさか20数年後に、そのお店に入ることになるとは。
*吉祥寺という街*
マルイの横の路地にあるエスニックの雑貨屋さんや、90年代にはまだ都内でも少なかったタイ料理のお店ができて、足繁く食べに行きました。
その路地の先の石段を降りると井の頭公園があるのですが、手前で引き返して駅の北側の商店街やデパートをぶらりと歩くのが楽しみでした。
その頃に井の頭公園が神田川の源流だと知って驚いたのですが、当時はまだ今ほど水に関心はありませんでした。
小さな街に見えるようで当時は3つのデパートがあり、無印良品やLOFTなどの大型店もできました。アーケード街や細い路地には、大型店とも違った魅力を持つ小さなお店がたくさんありました。
アーケード街の雰囲気はだいぶ変わりましたが、それでも90年代からあるお店がたくさんあります。
もしかしたら、吉祥寺の魅力というのは新しいものは古くなり、古いものは新しくなるという反動が少なくて、すんなりと街の風景に取り込んでいけるところかもしれませんね。
あのコミュニテイバスが始まったのもこの街でした。
ここ数年、また時々、井の頭公園を歩くようになりました。
弁財天があるあたりが谷津の地形だからこそ神田川の始まりであることが見えるようになってから、ますます好きになっています。
水が湧き出るところを見て満足して、あの雑貨店が並ぶ路地を歩いて駅に向かう途中、ふと思いました。
「井の頭五郎氏はこの街から生まれたのではないか」と。
あちこちを散歩して落ち着いた街だなあと感じることをタイトルにしたくなりました。
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