数字のあれこれ 61 「12821」

謎かけのようなタイトルの数字ですが、「2019年10月1日現在の、今までにつくられた新幹線の車両数」だそうです。

 

書店に行くとまずは地図のコーナーからながめ始めるのですが、ここでもまた見ていたはずなのに見ていないことの多さを感じています。

20代の頃から、自分に関係のない書棚でも隅から隅まで見てまわるのが好きだったのですけれど。

 

先日、地図コーナーでふと別の棚を見たら、「新幹線EX」という雑誌が目に止まりました。「憧れの車両基地へ」と「復旧に向かう北陸新幹線」とサブタイトルが付いていました。

北陸新幹線のことが気になっていたので、初めて鉄道関係の雑誌を購入しました。

 

*新幹線の全般検査*

 

その本の中に、「JR東海 浜松工場の全般検査」という記事がありました。

 

現在、全般検査は36か月以内または走行距離120万km以内のどちらかを早く到達した期限内で検査が行われるが、高速・長距離運転を行う新幹線の場合、時間の期限より先に走行距離の期限を迎えてしまうことが少なくない。現在のN700Aタイプの一日あたりの平均走行距離は約1500km、月間走行距離は約45000km、すると、3年に満たない約2年半程度で全般検査の期限を迎えることになる。

 

東海道新幹線は16両編成の長〜い車両ですから、どうやって検査するのだろうと興味深く読みました。

「大まかな作業の流れとタクト」に以下のように書かれています。

 工場に入場した電車は、まず編成を解いた後で順番に解体作業を行い、取り外した機器・設備はそれぞれの専門職場に送られて、検査・補修・交換を受ける。また車体や内装についても検査・補修・交換といった作業が行われる。その工程は「タクト」と呼ばれる単位の集まりで構成されている。ある種の流れ作業ではあるが、ベルトコンベアの上を常に動きながら作業を実施しているわけではなく、静止した状態で作業を行う。

 全般検査では、個々のタクトに割り当てられた作業を105分で実施する。そして、入場中の車両は105分ごとに一斉に次のタクトに移動する。全般検査を受ける車両は1日に4両ずつ送り込まれるので、105分ごとに1両ずつ入ってきては、順番に次の工程に移動して行く計算になる。

 すると、それぞれのタクトで1日に実施する作業時間のトータルは105分×4両1420分(7時間)。タクトの前後に行われる打ち合わせの時間も含めると、1日7時間30分程度の作業ということになる。

 そして、検査・補修を終えた機器や設備、そして交換された新しい部品が集まってきて、順番に元の車体に組み込まれていく。それに加えて、車体の再塗装作業も行われる。こうして元の形に組み上げられた新幹線電車は、16両編成を組成した上で、試運転を実施して問題ないことを確認した上で営業線に復帰していく。この一連の作業を確実に行うことで、信頼性が高い、安全な車両が維持されている。

 

品川駅で次々と入ってくる新幹線に圧倒されたのですが、そのひとつひとつの車両が2年半程度走行すると、分解されて点検され、そして再塗装されていたのですね。

 

*約317k800m*

 

その雑誌の中の「SHINKANSEN 謎解きQ&A」という新連載の第一回が、「新幹線車両って今までに何両つくられたの?」で、今日のタイトルの数字です。

 

東海道・山陽新幹線が16両編成になったのはいつ頃からなのか記憶にないのですが、16両というのは長いですね。ホームは800mぐらいあると、何かで読みました。新幹線のホームを一往復しただけでも、ほどよい散歩になりそうです。

 

1962年に試運転用につくられた車両は6両編成で、開業時には12両編成、そして大阪万博のあたりから「当初の計画であった16両編成」に向けて変化していったことが書かれていました。

 

そして「これまで生産された全ての車両を連結する」と、その長さは約317k800m。

これは東京を起点とした場合、西は三河安城の先の愛知県知立市付近、北は仙台手前の名取川橋りょう付近にまで達する距離に相当する。

「わあ、これはすごい長さだ」と実感できるのも、昨年、何度も新幹線に乗ったおかげですね。

 

その一両一両がこうした整備によって支えられてきたこと、そのその知識と技術、経験、そしてその歴史に圧倒されます。

最近、鉄道関係の本が急に好きになったのも、この辺りなのだろうと思います。

 

 

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