街も電車のなかもひっそりとしています。あの東日本大震災のあとのようです。
今回はさらに、咳払いやくしゃみさえ耐えていることがひしひしと感じられます。
もう少し頑張れば先が見えてくるだろうと、わからない状態に耐えながらも周囲でも過剰に怖れる人もなく、粛々と日常生活を過ごしている印象でした。
勤務先でも、お母さんやご家族からほとんど不安の質問もありませんでした。
不安が煽られるような番組は、そこそこ受け取る側からも取捨選択されているのだと思います。
2月下旬に唐突に発表された小中高校の一斉休校の要請に対しても、できたばかりの3月の勤務表を変更するかどうかなど、少し影響はありましたがなんとかそれぞれの努力で受け入れている印象です。
ただ、現実社会ではなんと落ち着いた国民だろうと思う反面、社会から物がなくなるギャップはなんなのだろうと実態がつかめない感じですね。
さて、あの東日本大震災の時には1ヶ月ぐらいプールが休場していた記憶が、実は震災から12日後には泳ぎにいっていたのですが、今回はさらに長い期間の休場をするプールが先週からぼちぼちと出始めました。
まだ、それぞれの自治体での判断もまちまちのようです。
2週間のところもあれば、すでに3月末までというところもあります。
あるいは水泳教室のような集団での利用は中止し、個人での利用はそのまま可能というところもあります。
今回は電気も水もインフラは全く問題がなくて、目の前には温水を湛えたプールがあるのですけれどね。
私が利用しているいくつかのプールでは冬場の点検などで休場明けのプールが多かったなか、またすぐに休場です。使われないまま、プールの水を維持管理するために施設の方々も想定外の業務が増えたり、アルバイトのスタッフさんたちの生活は大丈夫なのでしょうか。
河童たちはじっと耐えるしかなさそうですね。何も気にせずに泳げる平穏な日のありがたさをつくづく感じます。
そうそう、「陸にあがった河童」の対義語は、「水を得た魚のよう」とありました。