自宅にこもっていると時間に余裕があるので、入退院のデーターを最初から記録してみようと思い立ちました。2月25日から始まっているのでそれを表に書き移しながら、全てのtweetを読んでみました。
これまでニュースだけだとなんだか感染症対策としてはつじつまが合わない印象だったのが、自衛隊関係のtweetは事実が明確に簡潔な文章で書かれているので状況がわかりやすいことと、とても大事な業務を時期を外さずにされていたことが理解できました。
ほんとうに、感染症対策は地を這うような業務を担っている方々が、きちんと指揮系統の中で動くことが大事ですね。
今回は、長くなりますが、3月1日から4月6日までで自衛隊の感染症対策に関連したtweetを、書き残しておこうと思います。防衛省や統合幕僚監部、各地の駐屯地などのtweetも入っています。
赤字強調した箇所は、ここが大事なポイントではないかと思ったことです。
3/1 ダイアモンドプリンセス号関連の業務はほぼ終了。業務にあたった隊員は、業務終了次第、14日間の停留に入ります。
3/6 自衛隊が保有するマスク155万枚のうち、突発事態に備えるために、初動に必要な50万枚を確保した上で、100万枚を供出します。しかし、災害派遣では自衛官は1日あたりマスク3枚を使用する想定です。例えば熊本地震では最大2万6千人の隊員が派遣され、2.6万人×3×20日=156万枚となる。3週間後には政府から100万枚を戻していただく予定。
3/10 自衛隊病院、これまで感染者122名を受け入れ 、112名退院、2名転院、8名入院中。
3/12 防衛省・海上自衛隊は、 呉、佐世保 および舞鶴の各造修補給所に備蓄していた約4万枚のマスクを厚生労働省に提出しました。医療機関等に配布される予定です。
関東補給処用賀支処は、令和2年3月12日、新型コロナウイルス感染対応として陸上自衛隊が保有するマスクの運び出しを行いました。今回、用賀支処から運び出された約7千箱(約35万枚)のマスクをトラック2台に積載し、指定された場所へ輸送しました。
3/14 フランスのセミナーに参加していた自衛官が、参加者の中に感染者が出てセミナーが中止になったことから、3/13仏側が指定した航空機により帰国しました。帰国後無症状であったものの、羽田空港から医療機関まで自衛隊車両により搬送し、PCR検査を実施した結果、陽性反応が確認されました。
3/16 本日1/31に開始した新型コロナウイルス感染症に関わる災害派遣活動の終結を命じました。 この業務にあたった自衛官で感染した者はおりません。自衛隊病院で引き続き患者の受け入れを行うとともに今後・自治体で対応が困難な状況が発生した場合には、必要な支援を行なってまいります。
3/24 防衛省・自衛隊は医療従事者の皆様に新型コロナウイルス感染症診療の参考としていただくため、自衛隊中央病院において受け入れた新型コロナ感染症患者の症例報告を自衛隊病院HPに掲載。
3/26 在日米軍でも1人感染しました。
3/28新型コロナウイルス感染症拡大の水際対策強化のため、本日自衛隊に対し自主派遣による災害派遣命令を発出しました。自衛隊は空港での検疫支援、帰国者の空港から宿泊施設への輸送、宿泊施設での生活支援などを実施します。都道府県の感染拡大に関しては、知事の要請で災害派遣します。
3/28 新型コロナウイルス陽性者の中の海外移入が疑われる割合
3/27 112 23 21%
3/26 96 17 18%
3/25 98 24 25%
3/24 65 17 26%
3/23 38 14 37%
3/22 43 16 37%
3/21 39 12 31%
3/20 57 14 25%
3/19 36 12 33%
3/29 新型コロナウイルスに対する水際対策強化のため、朔日(28日)、約80名の隊員で、空港での検疫支援、検査結果待ちの帰国者(約280名)の空港から宿泊施設への輸送、宿泊施設での生活支援を行いました。 引き続き隊員の感染防止に万全を期し、関係省庁などと密接に連携してしっかり対応します。
3/30 「自衛隊が始動、成田空港で28日から検疫支援」(TBSニュース)
3/30 秋田で隊員1名感染。
3/31 自衛隊が拠出した100万枚のマスクの返還が始まりました。
4/2 3/30の時点で自衛隊病院全体で167名の新型コロナウイルス感染者を受け入れ、131名が退院、2名が転院、34名が入院中。
4/3 先般、拠出しました 100万枚のマスクについては、昨日(4月2日)までに、関東補給処用賀支処をはじめとする拠出元全ての部隊等に到着したことをおしらせします。
4/3 本日(3日)から、検疫の対象が米国や東南アジア諸国などからの帰国者にも拡大され、空港でのPCR検査の対象者となる帰国者等がさらに増加することが見込まれます。それに伴い自衛隊は、成田空港および羽田空港の態勢を強化するとともに、関西国際空港への到着便についても対応できる態勢を構築します。
4/3 新型コロナウイルスに対する水際対策強化のための災害派遣において、帰国者、入国者の空港から宿泊施設への輸送支援も実施しており、写真はその様子です。一回の輸送が終わる毎にバスの消毒を確実に行っています。
4/4 4/1の帰国者から4名、新型コロナウイルス感染者が報告されました。
4/4 4/4~6日の間、陸上自衛隊、東北方面隊は宮城県知事からの要請を受け、新型コロナウイルス感染拡大防止のための災害派遣を行います。仙台市内において、医務官など約2名によるPCR検査のための検体採取を支援する予定です。
4/4 令和2年4月3日(金)1446長崎県知事から海上自衛隊第22航空群(大村)に対し、新型コロナウイルスによる肺炎で入院中であった患者の空輸に係る災害派遣要請を受け、UH60Jを持って壱岐空港から海上自衛隊大村基地への緊急患者空輸を実施しました。
4/5 4/2~4日にかけての帰国者から5名の感染者が報告されました。
4/6 防衛省の共済組合のホテル、グランドヒル市ヶ谷で今朝10時から空港でのPCR検査の結果待ちの帰国者の受け入れを始めました。土曜日に厚労省によるゾーニングの確認を終え、日曜日に、自衛隊員から従業員などの業務にあたる方々の防護のための教育を終えました。
4/6 本日(6日)から帰国者などの検査結果が判明する間の一時滞在場所として防衛省共済組合が運営する「ホテルグランドヒル市ヶ谷」でも受け入れることとしました。ホテル従業員等の健康管理と安全を十分に確保した上で、滞在される帰国者が快適に過ごしていただけるよう対応させていただきます。
4/6市ヶ谷グランドヒルの動線やゾーン分けの確認をして、PCR検査の結果まちの帰国者の受け入れを始めました。
4/6東京都知事からの災害派遣要請に基づき、軽症の感染者に対する宿泊施設での生活支援のために、第一師団から10名が派遣されます。宿泊者感染者への食事搬入などを行います。
混乱している状況で、さまざまな方面の思惑とか利害関係とかの調整は相当大変なことだろうと想像するのですが、するべきことが明確にされ一貫した方針が貫かれ、そしてそれが粛々と実行されていることに圧倒されます。
「一貫した方針」、それは業務に携わる方々の安全と、国民(あるいは日本に滞在している方)の生活を支援するということでしょうか。
「快適に過ごしていただけるように」の一言にそれが表れていると感じました。
「記録のあれこれ」まとめはこちら。