散歩をする 229 淀川放水路へ

今回の散歩の最初の目的地は、明治以降の放水路の中でも最初に建設された淀川放水路でした。これで琵琶湖・淀川水系中流から河口付近まで、途切れ途切れでも瀬田川宇治川・淀川の雰囲気がつかめそうです。

 

品川駅を6時22分に出るのぞみに乗りました。週末でしたし、天気予報を睨みながらチケットを購入したのは前日だったので窓側の席は無理かなと諦めていたのですが、簡単にE席が取れてしまいました。いつもなら品川で満席に近いような時間帯なのに、一車両20人ほどでした。

心なしか途中ですれ違う新幹線も、いつもより少ないような気がしました。

 

梅雨前線が停滞して雨が多いためか、水が少ない安倍川も川幅いっぱいに濁流が流れています。

神奈川あたりではだいぶ稲が大きくなっているのに、静岡あたりではまだ田植えが終わったばかりの水田が広がっていました。

なんど見ても季節や天候によって風景が変化するのであきることもなく、まばたきを惜しんで車窓に顔をつけていました。

 

都内を出発する時には小雨だったのですが、名古屋のあたりから晴れ間が見えました。

これは散歩の神様が天気を守ってくれたに違いないと思っていたら、滋賀に入る頃にはまた小雨がぱらついています。でも滋賀のあの黒っぽい灰色の瓦と木にすみで模様をつけたような材木でできた家々が水田とともに広がる風景には、小雨もよく似合います。

まあ雨の中の散歩でもいいやと気を取り直しているうちに、あっという間に新大阪につきました。

 

*淀川放水路へ*

 

大阪は30年ぶりです。

友人と少しだけ歩いたことがあって、たしか中之島あたりを歩いた記憶がかすかにある程度です。

「新大阪」と「大阪」の位置関係も曖昧なくらい、大阪の地理も交通機関もわからないので、道に迷ったらどうしようかとちょっとドキドキしながら降り立ったのでした。

 

新大阪からJRに乗って大阪駅へ向かう途中、淀川を渡ります。

車窓からその淀川と、一見、淀川に川が合流する場所が見えました。そこが目的地の毛馬閘門です。

渡っているのが淀川放水路で、合流するように見えるのは淀川本流で、そこから蛇行して別の方向へと流れます。

 

川を見にあちこち歩くようになって3年ほどですが、地図を見ただけで、あるいは車窓の風景から川の関係が見えるようになったので、雑学のようでもちょっと成長したかなと満足しながら大阪駅に降り立ちました。

 

駅に着いた時にはすっかり雨がやんだのですが、毛馬閘門へ向かうバスに乗る時にはまた雨が降り始めました。

まあ、梅雨時の散歩ですから仕方がないですね。雨が降るときの淀川を見ることができるのも勉強のうちと思いなおして、向かいました。

 

 

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