散歩をする 243 車窓の風景が楽しい

今回の散歩は、6時55分品川発ののぞみに乗りました。

ホームで待つ間に、あっと気づきました。ほとんどの行き先が「新大阪」になっていて、以前に比べると博多行きの本数が減っているようです。9月半ば、その新大阪行きの車内もガラガラでした。

ゆったり座れるし静かな車内は嬉しいのですが、大好きな新幹線が今後どうなるのだろうとちょっと心配です。

 

発車するとそんな悲しい気分も消えて、車窓の風景に集中です。

在来線の車窓の風景も好きですが、在来線と違って、新幹線から見える風景というのはまるでおもちゃかジオラマのように見えるのが不思議ですね。

 

この2年ほどで、だいぶ東海道新幹線の車窓からの風景を覚えました。

川を通過する時には、ランドマークが頭に入ったのか「そろそろ〇〇川だ」とわかるようになりました。

 

そして同じ風景でも、その時々にさまざまな記憶が蘇ってきて、またブログに書き込まれていく題材になります。

 

朝方、都内は小雨がぱらついていたのに静岡を通る頃にはすっかり青空になり、でもところどころ雨雲が近づいてくるダイナミックな風景も、時速200km以上の速さゆえの面白さですね。

あっという間に、1時間半の新幹線の旅が終わり、名古屋に到着しました。

 

*どちら側の席をとるか*

 

名古屋からは、高山線ワイドビューひだ3号を予約してありました。

富山までより川を眺められる側の席を予約するために、みどりの窓口で「進行方向に対して右側の席」とお願いしました。

よし、これで準備万端と満足してチケットを受け取りました。

 

直前になってもう一度、地図を眺めました。

高山線は岐阜を通過するのですが、線路をたどると岐阜駅でスイッチバックするように見えます。いや〜な予感がして検索したら、やはりそのようです。

そのために名古屋ー岐阜間の20分間は、座席が進行方向の逆向きになって列車が走行することがわかりました。

ということは、反対側の席になってしまいます。変更してもらうには時間もないので、あきらめました。

痛恨のミスですね。

ただ、山あいを通過する時には川をなんども超えるので、まあどちらでも川の風景は見えますから今回はこのままにしてみようと思いました。

 

当日、懐かしく美しい岐阜の街を後にして、木曽川沿いに山へ入っていく時には暑いほどの日差しが右側の席に入り込んでいたので、あきらめもつきました。

 

高山本線で富山へ*

 

美濃太田駅を過ぎると、木曽川の支流の飛騨川にそって列車が山の中へと入っていきます。

30年ほど前に、たしかこのワイドビューひだに乗ってこの風景を見た記憶があります。

そして高校の修学旅行で高山に泊まったので、たぶん、その時にもこの風景を見ていたのだと思いますが、その記憶はありません。

水田や畑、黒い屋根の家々が迫ってくる山と青い空を背景に続きます。

森が続いたと思うと、時々ハッとするほど整然とした街並みがあらわれます。

 

途中で中央分水嶺を通過するというアナウンスがありました。

ここからは神通川の上流の宮川です。

 

飛騨高山というと木材の産地で、実際に製材所もいくつか沿線に見えましたが、少し意外だったのは沿線の山々はあの倉敷の周辺に似て、森林が発達しにくい悪石地形のように見えました。

メモを取る時間も惜しいほど、次々と変化する風景です。

線路沿いの見上げるような急斜面にも保全工事がされていたり、線路脇の石垣からも水が湧いていたり、高山線を安全に走行するためには本当に大変な作業があるのだろうなと思いました。

 

猪谷の手前の県境で宮川は神通川になり、そしてじきに扇状地になって広々とした水田地帯が見え始めます。

 

あちこちで途中下車したくなるような、高山本線の車窓の風景でした。

 

 

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