小金がまわる 22 通信費の割合が激増した

以前は収入に対する割合でまず考える必要があるのが、住居費と食費の割合だったと思います。

1980年代ごろはたしか、「住居費(家賃)は収入の3分の1」以内にすることと言われていた記憶があります。収入も、手取り額に対してだったかと思います。

それ以外は、光熱費、そして電話料金ぐらいのあまり複雑でない支出でした。

 

パソコンもない時代で、固定電話では通話料金とファックスの通信料金ぐらいですから、ほとんど電話を使っていない私の電話料金はたいしたことがなかったと思うのですが、残念ながらいくら支払っていたか記録に残していません。

 

劇的に通信料金の負担が増えたのが、2000年代に入ってからでした。

職場で使用していただけのパソコンですが、自宅でも使用できるようにするためにインターネットに繋ぐようにし、ここから、はっきり覚えていないのですが3000円ほどの通信費がさらにかかるようになりました。

この時代はまだADSLだったのが、しだいにひかりへと変化し、私の場合は2010年にひかりへ変えたことで、現在は数千円ほど支払っています。

システムがわからないまま、固定電話時代からの電話料金も1000円ほど毎月支払っています。

2004年から携帯電話を持つようになり、この頃から1万円ほどの通信料金が必要になりました。

テレビも地上波の時代が終わり、以前のようにコンセントに電源を入れればテレビをみられる時代ではなくなりました。

私は加入していないのですが、BSとかCSとか「もっと観たければもっと料金が必要」になり、これもまた通信費ですね。

 

1990年代はのどかな時代だったなあ、これからはこれだけの通信料金を死ぬまで確保しなければいけないのかと、大げさでなく、大変な時代になったと思った記憶があります。

 

 

2011年に携帯電話からiPhoneに換えましたが、ちょうど東日本大震災や両親の介護などで、どこでもインターネットの機能を使えるiPhoneにほんとうに助けられました。

ですから通信料金が数千円でも、その便利さを考えると高額ではないと納得していました。

2年の契約が終わることには料金が上るという理解できないしくみで、結局は機種変更してまた通信料金が上がり、数年前には通信費全体が、とうとう1万2千円を越えました。

 

この2年ごとの不思議な料金体系はなくなったようですが、では安くなるかといえば、wifiを使わなければバックアップできなくなったり、なんだかつぎつぎと通信費用が上がる仕組みがあってわけがわかりません。

 

この2回ほどiPhoneを買い換えた時に生じたのは、なぜか大昔の削除したはずのメールが全てアップされて、目障りだからと消去しようとするとそれに膨大な通信費がかかったことでした。

そのたびに追加料金を支払ったり、通信速度が制限されることが嫌で、契約料金をあげてしまいました。スマホでは、動画もテレビも使っていないのですけれどね。

なんだかわからないトラップに引っかかっているようです。

 

 

 便利になった分に対して対価を払うのは当然ですが、問題は30年ほど前と比べて収入の増え方が落ちたこととも言えるのでしょうか。

これもまた「インフレは悪」という社会の雰囲気が作られていたことも大きいのかと思うこの頃。

働くことへの対価が増えないのにボーナスからも厚生年金やら社会保険料が引かれ、消費税も上がり、あの手この手でむしりとられていく気分の中で、通信費が異常に高く感じるのかもしれません。

 

 

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