簡単なことを難しくしているのではないか 13 「今、実行・拡散してほしいこと」

先日、ふとつけた日テレの「news zero」で、尾身会長と櫻井翔氏の対談が放送されていました。

 

「若者のせい」という姿勢では決してなく、「若い人たちが変えていくぞという雰囲気になってくれるといい」といったニュアンスで櫻井氏に話しかけていらっしゃいました。

今までとてつもない重い責任を背負ってこられても決して高飛車でもなく、さまざまに曲解されて的外れの批判を浴びた理不尽さに怒る様子もなく、穏やかな話しかたでした。

 

この医療の危機的な状況で、ほんとうにこの方が専門分科会にいてくださって良かったと思っていたところ、数日後に、「コロナ専門有志の会」の「20~50代のみなさまへ  今、実行・拡散してほしいこと」を目にしました。

 

大切な記録として書き留めておこうと思います。

 

有志の会の尾身です。

どうか、以下のメッセージをお知り合いの方や他のSNS等にも拡散していただければ、本当にうれしいです。

 

          ◆◇◆◇◆ 

 

皆さん既にご承知のように、現在、緊急事態宣言が発出されており、日本の医療と経済は深くダメージを受けつつあります。すでに、失業率は高くなっていますが、感染拡大が収まらないと、さらに影響が広がります。また医療では、例えば骨折や盲腸(虫垂炎)になっても診察してもらえないといった状況になっています。

 

現在のように市中での感染が広がると、感染予防策を一人ひとりが実行しているだけでは、感染の拡大を収めることは難しいです。次の大きな流行が起きないレベルまで感染状況を下げておくためにも、できるだけ「人と人との接触機会を減らす」という、社会全体での取り組みが必要な状況にあります。

 

このウイルスの特徴のため、20代から50代の若い世代の方々は、多くの場合、感染してもほとんど症状がなく、風邪や軽い肺炎のような症状で済んでしまいます。この世代の方々は、社会活動が活発でたり、感染をしても気づきにくいため、結果として、家庭内や高齢者施設にまで感染が伝播する大きな要因になっています。

 

しかし、若い世代の方々でも、重症化したり、後遺症に苦しんだりする方がいます。

 

そもそも、年齢に関係なく、感染しないですむなら、その方が良いのです。

 

皆さんの大切な人たちを守り、皆さんの未来を明るくするためにも、ここで感染拡大を抑える必要があります。そのために実行していただきたいのは、これまで通り3密を避け、会話をするときはマスクをすることです。とくにいま気をつけていただきたいのは、昼夜を問わず外出を控え、食事は一人で、あるいは同居人と少人数でとることです。

 

こうした注意や心がけによって、皆さんの命、お年寄りの命を守るだけでなく、日本の医療を救い、経済への悪い影響を減らせます。

 

どうか、若い世代の皆さん、日本の危機を救う立役者になってください。きっとなっていただけると信じています。よろしくお願いします。

 

           ◆◇◆◇◆

 

尾身からのメッセージは以上です。どうかこのnoteを見ていない方にも届くよう拡散をよろしくお願いします。ほんとうにありがとうございます。

 

 

おだやかに話しかけ、それをまっすぐ受け止めている櫻井氏のテレビでの対談に、なんだか明るい未来を感じました。このメッセージも、きっとまっすぐ受け止める人たちで広がっていくと思います。

 

ほんとうに、決して難しい話をしているわけではないのに、どんどんと感染症について話がそれて伝えられていくことに歯痒さを感じるのですが、「簡単なことを難しくしたがる」風潮、そこに何か問題の鍵があるのだろうと思っています。

 

すべてのニュース番組を見ているわけではないのですが、新型コロナウイルス感染の報道が増えた2月ごろから、日テレの「news  every」とこの「news zero」は、けっこう安心して観ることができました。

感染症対策について、小さな基本的なことも決して小馬鹿にすることもなく、ていねいに説明し、不安を煽ることもなく、「2週間後に大事な人を守るために行動しましょう」と呼びかけていました。

 

10年前の震災と今回と、非常時に誰が、どんな情報が信頼できるのか、だいぶ見極められるようになってきました。

 

 

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