水の神様を訪ねる 28 二つの貯水池と二つの氷川神社

水の神様を訪ねるのにリベンジという言葉はふさわしくないですね。

あの村山貯水池(多摩湖)のダム堤体の途中にある氷川神社をぜひ訪ねてみたい、そして山口貯水池から柳瀬川が始まっているところをみて、その左岸にある中氷川神社を訪ねてみようと出かけました。

 

西国分寺駅から西武多摩湖線に乗ると、じきに畑が見えるのが印象的です。玉川上水によって開墾された畑でしょうか。

八坂駅のあたりからは急に平地が広がるような風景になり、空掘川を渡ると東村山浄水場のそばを通ります。左手には少しだけ小高い丘陵地があるのですが、その向こうに水がめがあるとは信じられないような風景です。

 

多摩湖氷川神社

 

しばらくすると左手が雑木林になり、村山貯水池の堤体に沿って電車が少しずつ高度を上げて、西武遊園地駅に到着です。

いよいよあの氷川神社を目指します。

いったん、西武遊園地方面へと急な階段を登り、そこから狭山公園方面へと歩きました。

 

駅ではほとんど降りる人がいなかったのに、都立狭山公園内はけっこうな人出でした。

都内の感染者数が700人とか800人になっていた時期ですが、春と違うのはほぼ全員がマスクをしながらの散策風景です。

 

多摩湖のダムの天端の途中から堤体を降りて、氷川神社に向かいました。

説明を読むと、「いつ頃かはわかりません。江戸時代より前から祀られています」と書かれています。

すり鉢状だった窪地の、小高い場所に祀られていたのでしょうか。

鎌倉古道山口道・・・社務所の裏の小道は、山口(所沢市山口)から九道の辻(府中街道、小平境)に通じた古い道で、鎌倉古道の一つと言われます。

 

今の風景からは、昔の様子を想像するのはちょっと難しいですね。

 

*柳瀬川と中氷川神社

 

西武遊園地駅からレオライナーに乗って、西武球場前駅に向かいました。

前回、30度を越す暑さの中で引き返した狭山不動尊の前の坂道を歩くと、あちこちから山の斜面から湧き出る水の音が聞こえてきました。

狭山湖に出るためにはもうひと頑張り、金乗院の間の上り坂を歩きます。竹やぶがあり、この先に大きなダム湖があるとは思えない、昔からの街の風景です。

 

しばらくすると狭山自然公園の入り口が見え、ダム堤体がありました。こちらは埼玉県立の公園です。

こちらも、結構な人出でした。

 

堤体の下へ向かう坂道を降りると、そこに柳瀬川の始まりであるダムからの小さな排水溝のような施設がありました。

そこから水路に沿って歩いてみました。驚いたことに、ダムのすぐ近くにこの水を利用しているのか、小さな水田があります。

畑や住宅の間に柳瀬川の小さな流れが入っていき、そばを追うことはできなくなりました。

地図では、小さな蛇行が何度も何度も繰り返されています。川沿いに遊歩道なんて造る余裕もないほど貴重な土地に、集落や田畑を作ってきたのでしょうか。

 

歩道が白線で引かれただけの狭い車道に戻り、ふと振り返ると、緑のダムの堤体がまるで大きな川の堤防のように背後にありました。

このあたりでは、この風景とともにおよそ90年間生活をされてこられたのですね。

 

地図では左手に「トトロの森1号地」「 トトロの森3号地」とあり、小高い場所が続いています。

道なりに歩いて行くと、中氷川神社が石段を登った高い場所にありました。

 

神社の 由来はわからなかったのですが、地元の方でしょうか、ご家族で参拝に来ていました。

 

 

計画ではここからまだずっと先の多摩湖からの水路と柳瀬川が合流する場所まで歩くつもりでしたが、けっこう起伏のある場所を歩いて疲れたので、この日は下山口駅から西武線に乗って帰路につきました。

 

 

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