小金がまわる 26 蛸は身を食う

「蛸は身を食う」

資本や財産を食い減らすたとえ。蛸は空腹になると自分の足を食うといわれるところから

(「ことわざ辞典ONLINE」)

なんとなく子どもの頃から知っていた諺ですが、本当に蛸の生態はどうなのだろうと思ってもなんだか有耶無耶のようです。薀蓄には要注意のようですね。

類語の「身で身を食う」の方がよいのかもしれません。

 

なんでこんな諺をを思い出しているかというと、生きて活動していくのに最近はなんだかこんな話ばかりだなというところです。

 

レジ前でのあたふたもなかなか慣れませんね。

マイバッグを手元に見せて「レジ袋は入りません」と言ったのに、会計の最後に「レジ袋は入りますか?」ともう一度聞かれることもしばしばです。

状況によってレジ袋も購入するのですが、「Mで」と言ったのにマスクでうまく聞き取れないのか「L」になっていて、二円ほど高い袋で「(まあいいか)」となったり。

店員さんだってレジ打ちだけに集中できなくて、大変そうですしね。

 

これにさらに「プラスティックスプーンなどの有料」が実施されると思うと、どんよりです。

今までなら「必要なら前からお取りください」で済んでいたのに。

また双方にストレスなことが増えるし、こういう構造が一気に変わることで誰かが仕事を失わなければいいのですけれど。

「スプーン有料、コンビニ店主の本音『エコより経費削減が大きい』『レジ袋でかなり浮いた』」(弁護士ドットコムニュース。2021年4月4日)なんていうニュースは、どう受け止めたらいいのでしょう。

 

何もこんなに誰もが感染症でストレスが増え、生活の先行きも見えずに気持ちが落ちている時に、今まで社会の中で築いてきたものを壊さなくてもいいのにと、ほんと人心というか人の生活を知らなさすぎるタイミングの悪さではないかと思いますね。

 

*混雑緩和と差額運賃*

 

もうひとつどんよりしているのが、鉄道の差額運賃の話です。

大都市圏で、鉄道運賃の仕組みが大きく変わるかもしれません。曜日や時間帯で運賃が変わる『ダイナミックプライシング』を鉄道にも導入できないか、国が検討することになりました。

「電車賃が時間帯で変わる?」(NEWS WEBニュース 「サクサク経済Q&A」、2021年4月14日)

 

「なぜ、鉄道に?」はこんな理由が書かれていました。

大きなねらいは『混雑の緩和』です。

通勤・通学で混み合う時間帯の方が高い状態にすれば、日中の空いている時間帯に移動する人が増えて、利用者を分散できるのではないかというわけです。

また、今のような状況には、感染症対策としての効果も期待されています。 

 

通勤電車ではマスクの着用、換気そして会話を控えることで現状では問題ないようですし、 「ダイナミックプライシングの本格的な導入までには数年かかる」らしいのですが、その頃にはワクチン接種で終息しているでしょうから「感染症対策」は後付けのような印象ですね。

 

通勤時間帯の混雑というのは、都心へ向かう列車だけでなく都心から郊外へ向かう列車でも激混みの路線もありますし、山手線でも内回りは激混み、外回りはがらがらだったり、区間によってもさまざまではないかと思います。

また平日でも曜日によって差があったり、学生が休みに入ると混雑度も変わります。

 

 

昨年から「リモートワーク」と華々しく言われているけれど、それが可能な業種の人はいったい全体のどれくらいでしょう。

特に6時台の通勤電車に乗っている人は、あまり関係がない仕事ではないかと思います。

そして昨年、その6時台に列車を増発したのに混雑したのは、「その時間が空いているだろう」と出勤を早めた人が多かったことがありました。

 

乗車率が下がって経営も大変な中、感染症が広がり始めた時期から、本数を減らさずに運行している鉄道会社には本当に感謝です。

だからこそこうした策には、なんだか「身で身を食うような話」に感じますね。

 

もしかすると、災害史という視点を持つと、理不尽に重税や使役を課された時代も見えてくるかもしれません。

 

 

 

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