この感染症でマスクが日常生活の必需品になりました。
通勤や外出時に必要なので毎日最低一枚、仕事中は自分にあったちょっと高めのものを使用し、夜勤の長時間労働や超忙しくて走り回って大汗をかく時には交換しますから、結構な枚数を購入しています。
大雑把に計算しても年間、2万円近い金額がマスクのための支出になっています。
まあ、外出自粛なのでその分支出が減って、とんとんというところでしょうか。
せめてこの非常時だからマスクや手洗いに必要な商品は、個人や職場でも無課税とか軽減税率の対象にしてくれたら、少しは消費税について見直そうかという気持ちにもなったのですけれどね。
7月には20年度の税収が過去最高になったというニュースもありました。
財務省は5日、2020年度の国の一般会計の税収は、前年度より2兆3801億円多い60兆8216億円で過去最高だっと発表した。19年10月に税率が10%になった消費税の増税分が初めて年間を通じた所得税を抜いて最大となった。
(朝日新聞デジタル、2021年7月6日)
年間の所得税に近い消費税を支払っているのに消費税分を含んだ給与額で所得税や社会保険料が計算されているのですから、二重に取られているようなのは気のせいでしょうか。
さらにずっと社会保険をきちんと支払ってきたのに、若い頃の計画ではあり得なかった、年金だけでは生きていけなくて、自分も「事故物件」の当事者になるかもしれない大きな不安もありますね。
それでも隅々までインフラが整備され、この未曾有の事態でも誰もが医療費を心配せずに治療やワクチンを受けられるような国への信頼もあるから、税金や社会保険料を納めています。
*まさか、そんな信念があったとは*
これだけのお金を預かり管理していくのですから、私のように数字が苦手な凡人にはわからない、経済の理論があるのだと思っていました。
先日の「財政次官、モノ申す「このままでは国家財政は破綻する」」を、無料の部分だけですが読んでみました。
最近のバラマキ合戦のような政策論を聞いていて、やむにまれぬ大和魂か、もうじっと黙っているわけにはいかない、ここで言うべきことを言わねば卑怯でさえあると思いました。
かつて松下幸之助さんは、「政府はカネのなる木でも持っているかのように、国民が助けて欲しいといえば何でもかなえてやろうという気持ちでいることは、為政者の心構えとして根本的に間違っている。
この部分だけで、経済学というのは理論化のための方法論のない、仮説をそのまま社会に実験していくもので、さらに失敗が社会に対して与えたことに対して責任をどうやってとるかという仕組みがないのではないかという印象が、さらに強くなりました。
感染症の専門家会議の方々が「大和魂で乗り切ろう」なんて言う国でなくてよかった、感染症と数理に基づいて助言してきたことは、ほんと、大事なことでした。
改めて、個々の思い込みや信念から効果があると言う方法ではなく、科学的に検証するシステムを模索し、失敗を認め、報告するリスクマネージメントが浸透した時代で良かったと思いました。
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