水のあれこれ 219 相生を流れる川

散歩のメモと写真、そして地図をつき合わせながら記録を書くのですが、あの相生駅の真ん中と駅を挟むように流れて入り江へと合流する数本の川の名前はなんだったかとメモや写真を見返しても見つけられません。

 

昨年、忽然とMaciPhoneの地図から川の名前が消え、その後iPhoneの地図には名前が復活しました。けっこう小さな河川でも名前が掲載されていることもあるのですが、まだ全ての河川を網羅できているようではなさそうで、この相生市内を流れる川の名前はiPhoneにはありませんでした。

 

相生市内の川」で検索したら、「川の名前を調べる地図」でわかりました。

 

南東の山の方から北へと国道2号線の近くまで岩谷川が流れ、それが東からの普光沢川と合流して市内の中心部へと流れ、途中で北側から始まる鮎帰川が暗渠で新幹線のホームの下を流れたあと普光沢川に合流しています。

相生駅の西側を流れるのが「苧谷川」で、普光沢川と合流して入り江と流れ込むようです。

 

*苧谷川*

 

「苧谷川」なんと読むのでしょうか。

最初、「芋」のように見えてしまった「苧」という漢字は、記憶にある限り初めて見た字でした。

「お」「ちょ」「じょ」と読むようで、その中に「苧谷川(おこくがわ)」の例が見つかりました。

 

パソコンの漢字変換の辞書では、「からむし」と読むようでこんな説明がありました。

イラクサ科の多年草。原野に自生し、また畑で栽培する。高さ1メートル以上に達する。葉は広卵形で、下面に白綿毛を密生する。七、八月頃、葉腋に円錐花序をつけて、黄白色の小花を多数発生する。茎の繊維を織物などに用いる。

 

読むことができないだけでなく、以前は生活の中で活用されていた植物でこれほどまで観察され、分類されているというのに、「からむし」を知らなかったことにちょっと愕然としました。

 

わずか半世紀でも、綿が安価に手に入るようになり、夢の使い捨ての布のような紙のようなものが日常的に使えるようになり、軽くて暖かくチクチクしない優れた素材がいつでも手に入るようになりました。

 

「麻の古名」とも書かれていましたが、まさか川の名前から繊維が驚異的に変化した時代を思い返すことになるとは思いませんでしたね。

 

苧谷川、かつてはどんな風景だったのでしょう。

 

 

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