散歩をする 356 特急つがるで八郎潟のそばを通る

五能線の車窓の旅が終わり、10時37分に東能代に到着しました。ここから秋田駅まで青森から弘前、秋田をむすぶ奥羽本線特急つがるに乗る予定で、わずか49分ほどの乗車時間ですが、ここもまた今回の遠出の大事なポイントです。

 

2019年に初めて八郎潟を訪ねた時秋田駅からで、八郎潟駅で下車してタクシーで干拓地内を横断し、JR男鹿線船越駅から秋田駅へと戻りました。

八郎潟駅から先の八郎潟の北側もぐるりとみてみたいという思いがあったのですが、あの時にはもう二度と訪ねることはできないだろうぐらいに遠い場所でした。

その直後に、三種町のじゅん菜についての番組を観ました。美しい森の中にある池の風景に、やはりいつかはまた訪ねたい、八郎潟をぐるりと全て見てみたいと思ったのでした。

 

八郎潟のそばを通る*

 

今回は「ぐるり」と回ることはできないのですが、奥羽本線がぐいと八郎潟の承水路に近づく鹿渡駅から鯉川駅、そして八郎潟駅までの区間を楽しみにしていました。

 

10時56分、特急つがる2号に乗りました。

窓の外は米代川左岸の水田地帯が広がり、青鷺が田植えの済んだ田んぼにたたずんでいました。

あっという間に山あいに入り、美しい森の中にところどころ溜池が見えました。

やはり水田があり、先ほどまでのくっきりと水田地帯に流れる用水路とは違って、湿地の中に水路があるようなところもありました。

 

地図でもこのあたりは溜池が多いのですが、車窓に見えた風景は、水不足で溜池を作ったというよりもあの新潟の潟町を思い起こすような雰囲気で、行き場のない水が容易に引かない土地でできたように見えました。

三種町の番組で、「どこからでも水が湧くので重機で作った沼」という一言とつながりました。

 

そんな森の中にまであちこちに水田があり、美しい風景でした。

森岳駅を過ぎるとそれまで見えた中では一番大きな溜池が見えて、「角助堤」と書かれているのが見えました。

検索すると「かくすけてい」「かくすけつつみ」の両方の読み方があるのでしょうか。

以前は、この池もじゅん菜が栽培されていたことが三種町に書かれています。

 

角助堤を過ぎるとじきに開けた場所の少し高い位置を奥羽線が通っているので、八郎潟の東部承水路の水面が青く輝き、懐かしい八郎潟のメインストリートの大きな防風林が見えました。

高台を走る奥羽本線の車窓からも八郎潟内の水田は見えなかったので、海抜マイナス4mというのは相当低い位置ですね。

 

右手に八郎潟の承水路が見え始めてから、ずっと列車は八郎潟のそばを通ります。

懐かしい八郎潟駅、そして3年前に少しそばを歩いた馬場目川をすぎました。この辺りからは、八郎潟だけでなく陸地側も両側に水田地帯が開けています。

しばらくすると広い調整湖が見え、自然堤防の海岸や風力発電所が見えると、列車は南へとぐいと向きを変えて八郎潟から別れました。

 

JRの6駅分の区間という八郎潟の大きさを実感しました。

 

土崎駅のあたりから奥羽本線はぐいと南東へと向きを変え、11時45分に秋田駅に到着しました。

 

 

 

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