小金がまわる 29 無人販売

畑の隅に野菜が売られていると、ふらりと立ち寄るのは楽しいものでした。

 

80年代から90年代ごろ住んでいた世田谷では、あちこちに畑があって、野菜の無人販売所があったし、今でも少し郊外に出るだけで野菜の無人販売所があります。

 

「でした」と過去形で書くのは、最近、無人販売所での窃盗のニュースが多くなり、近づくと疑われそうな気がしてちょっと近寄りがたくなりました。

 

ただ最近のニュースは餃子などの無人販売所で、近所にもできたのですが冷凍庫から自由に出して自分で精算するというもののようです。

最近では野菜の無人販売所も、お金を入れないと開かないボックス式になっているところが増えているというのに、なんと無防備な方法でしょう。

 

人件費よりは盗まれるロスの方が少ないという、社会の信頼をあてにしているのでしょうか。

 

盗まれたので対応策として監視カメラをつけ、そして警察に通報して逮捕してニュースになったという流れが多いようですが、対策の順番が違うようにも感じてもやもやとしています。

盗む方がもちろん悪いのですが生活が苦しい人が増えているこの時代ですから、最初からお金を払わないと商品を手に取ることができないシステムであれば、もしかするとその人に罪を負わせなくて済んだかもしれないですしね。

 

「出来心を起こさせない」ためには失敗を繰り返さない社会の対応も必要なような気がするのですが、それとは逆行する販売方法が急に増えたのはどんな背景があるのか気になっています。

 

 

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