自分の存在証明とは何か、そしてそれを政府がどのように管理するのか、紙で管理していた時代からコンピューターで管理するために混乱はまだ続くのだろうと思います。
ただ、あまりにもお得感やチケット購入とかあさっての方向の便利さが強調されて、反対にきちんと健康保険料を納めてきたのにマイナカードでなければ診療時に余計にお金がかかるとか、一体この国は何をしたいのだろうといぶかしいですね。
最近、「諸外国ではマイナンバーカードのようなものを作ったものの廃止した」という情報があって、実際の状況はどうなのだろうとその根拠を探していました。
海外の事情はわからなかったのですが、昨年10月29日の「政府関係者が明かすマイナンバーカード"最大の失敗”実質義務化背景に岸田総理の強い思い」(TBS NEWS DIG)にこんな箇所を見つけました。
全国民が無料でICチップ付きの身分証明書を取得できる、というのは世界でもほどんど例がない取り組みであり、デジタル社会で優位に立てる、そんな思惑があったということだが、マイナンバーが足を引っ張った、という解説だ。
えっ?たしか「先進国はどこでもマイナンバーカードを使っている」かのような触れ込みでなかったでしたっけ?
そうかこんな思惑が、今の迷走の理由なのかと腑に落ちた感じです。
だからこんな意味がわからないニュースも出てくるのですね。
また、政府は、マイナカードの申請率が運転免許証を上回ったことから、「3月末までにほぼ全国民に行き渡ることを目指す」との政府目標は事実上達成されたと宣言することを検討しています。
「マイナ保険証持たない人に『資格確認書』 政府が無料発行の方針を調整 以前は政府内に有料とする案も…異論相次ぎ」(TBS NEWS DIG、2023年2月13日)
最近のマイナンバーカードの迷走というかつじつまの合わなさの理由がようやくみえてきました。
あとは、それを求めているのが誰でなんのためか…ですね。
「デジタル社会の実現に向けた重点計画<工程表>」(デジタル庁)の「誰一人取り残されないデジタル社会の実現」が、2025年度までに達成となっていました。
人の生活をこんなすっきりとした工程表で計画してその実現のためには強権的な手法もいとわないなんて、怖いですね。政治家の皆さんはどんな「生活」をされているのでしょう。
「誰一人取り残されない」の意味が、ますます怖いですね。
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