小金がまわる 46 現代の「徴税人」

そろそろ年金受給に向けて、今まで苦手で「先送りしていた」数字に格闘しています。

 

おおよその支給額はねんきん定期便でわかるようになったのでだいぶ助かりますが、もし年金運用の不祥事やその後の「改革」がなければ、あるいはこの30年の社会の低迷がなかったら、もっと支給額はあったはずだろうなと思うのですが、いかんせん計算は苦手。

さらに、その支給額のおよそ1ヶ月分に相当する消費税にびびって、どれくらい生活を切り詰めるか考える毎日

 

非課税にならないことは確定なので、所得税やら介護保険やら住民税はどれくらいなのだろうと検索してみるけれど、複雑すぎてほんと匙を投げたくなります。

あとどれくらい生きるのか誰もわからないので、自分で責任をもって生を全うするために何をどれくらい準備したら良いのでしょう。

検索すると有料の相談サイトへ誘導されそうなのも、なんだかなあですね。

 

 

*「民よりむしりとり、暴君と豹変す」*

 

そんな時に、聞こえてきた「他の党に比べればマシ」とか「『今さえよければいい』とか、『自分たちさえよければいい』とか、そういう政治が行われた時に国は滅びる」という発言に呆れ返りました。

お前が言うな、ですよね。

 

そして選挙前になり「非課税世帯は4万円の給付」というCMがネットニュースの合間に流れていくようになりました。

普通に働いて普通に納税していると、「非課税」世帯になるのは案外と大変なのに

なんだかなあ。

 

まあ、それだけ追い詰められて、実社会を支えてきた堅実な労働者を経済奴隷とするためのさまざまな手の内も尽きてきたという断末魔の叫びのような気がしますけれどね。

現代の出エジプト記のようですね。

 

次々と、民よりむしりとり暴君と豹変する姿を見せられて、聖書に記されている徴税人を思い出すことが増えました。

徴税人はフィクションでも悪人として描かれ、聖書の中でも「徴税人と罪人」として表現されるほど古代から典型的な悪人として登場する。市民から正規の税に上乗せして高額な手数料取をとり私腹を肥やしていた事が多く市民を苦しめていた。また、税金を払えない人間に対する懲罰権を持つことが多かったり、徴税のために多額の現金を持ちながら歩き回る職務から護衛を連れているため民衆への不当な懲罰や暴行も後を絶たなかった。

 

「徴税人」とは税務署や日本年金機構で働く人のことではなくて、まさに「骨太」その機に乗じたい人たちですね。

 

旧約聖書の時代から、なかなか失敗から学ばないのが人間の世界のようです。

 

 

*改心したマタイ*

 

同時に思い出すのが、新約聖書の四福音書に名を残すことになったマタイもまた「徴税人」であったことです。

聖書の徴税人(取税人)

最古の職業の一つとも言われているローマ帝国時代から存在していた職業(プブリカヌス)で新約聖書にも登場する、聖書の中でも極悪人として書かれており、キリストによって会心した人物として登場している。十二使徒の1人マタイも徴税人であった。

新約聖書のルカの福音書第19章に登場する取税人ザアカイは強欲な取り締まりを行う金持ちで、人々から「罪深い男」と言われたと記されている。

 

ユダヤ人社会では同胞の裏切り者とみなされ、忌み嫌われていた。

フランス革命を初め多くの革命で国民の敵として処刑対象になってきた。

Wikipedia「徴税人」「歴史」)

 

マタイはイエスキリストの召命を受け、具体的にどのように会心したのでしょうか。

そんなことが気になるこの頃です。

 

やはり聖書は失敗学ですね。

 

 

 

*おまけ*

それにしても年金の専門用語や計算はほんと、難しいですね。一から他分野の勉強です。

天引きされるのは有無を言わさずだけど、もらうときには訳のわからない用語と格闘し、誰も声をかけてくれないので気をつけていないともらいそびれるシステム。

相談窓口?都内のあちこちを検索しても予約は1ヶ月先でした。ちょっとした用語を確認したいだけなんですけれどね。

 

 

 

 

 

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