食べるということ 100 ちゃんぽんと皿うどん

せっかくの美しい柳川のクリークを歩く散歩も水路があふれるのではないかと思う土砂降りになってきました。

熊本の上江津湖で遭難しかけたような目の前が白くけむる激しい雨が時々打ちつけます。予報では夕方までは止みそうになかったので、まだ正午でしたが散歩を中断してホテルに戻ることにしました。

この日の朝、柳川から早津江にむかい佐野常民記念館を訪ねるまでお天気が持ったので、よしとしましょう。

 

晴れていたら歩く距離ですが、ここは駅までバスに乗ろうとバス停に向かいました。

そういえば、計画の段階で地図を眺めていたときに美味しそうなお店があったことを思い出しました。

 

皿うどんと餃子とチャーハンと*

 

ちょうどお昼時ですが、こんな天気なのでもしかしたら空いているかもしれません。

正解でした。かき入れ時の時間だというのに誰もいません。

円卓が2つあるだけのお店で、混んでいる時は相席になるようです。

 

食べてみたいと思っていたのが皿うどんです。

メニューを見ていたら、量も塩分も多すぎるかなか思いましたが、餃子もチャーハンも食べたくなりました。お店の方も心配されたのでしょう、「食べきれなかったら持ち帰りにできますよ」と声をかけてくださいました。

今日はここで散歩もおしまいなのでビールも飲みたくなったのですが、さすがに昼間っから相席で飲むのもとやめておきました。

 

どれも薄味で美味しく、結局、全て食べてしまいました。

途中、昼食のために3人ほど男性客が入れ替わり入ってきましたが、みなさん、私の円卓は避けていました。

宴会のような昼ごはんでしたからね。

 

これでもう夕食分も食べたしと大満足で外へ出ると、雨足はさらに強くなっていますがバスを待つよりは歩いた方が早そうです。

子どものような気分で、びちゃびちゃになりながら柳川の街を歩いたのでした。

 

 

皿うどんとちゃんぽん*

 

皿うどん」はどんなものだろうと思ったら、関東では「あんかけ焼きそば」と呼ばれているものでしょうか。

 

Wikipediaの皿うどんによれば、「ちゃんぽんを出前用にアレンジして配送時にこぼれないよう汁を少なくしたものである」「当初の麺や具材はちゃんぽんとほぼ同様であり、現在も「ちゃんぽん・皿うどん」のように一緒にされることが多い」とありました。

なるほど、それで中華料理屋さんに入るとなぜかあんかけ焼きそばを頼んでしまうのも、ルーツがちゃんぽんだったからだったのかもしれません。

 

1970年代に初めて食べた長崎ちゃんぽんの味が印象に残っていて、今もむしょうに食べたくなるものの一つです。

2回目に食べたのは1980年代初頭に佐賀で食べたもので、それからしばらくは「幻の料理」でした。

 

その後、都内にチェーン店ができ始めた記憶がありますが、近くにはなかったので「食べてみたい」と思いつつそのままになっていました。

今回の散歩で、前日に柳川に到着した時にそのチェーン店でちゃんぽんを食べたのでした。

野菜が多くて安定の味だと思いました。

ほんと旅に出るとむしょうにちゃんぽんを食べたくなるし、毎日食べても飽きなさそうです。

 

そして円卓のあのお店の雰囲気が、1970年代からのちゃんぽんの記憶を蘇らせたのでした。

そういえば、五郎さんもこんな円卓で皿うどんを食べていたシーンを思い出しました。

こんなお店が身近にあったら。

 

ほんと、ちゃんぽんとか皿うどん、美味しいですね。

次はどこで出会うでしょうか。

 

 

 

 

「食べるということ」まとめはこちら

孤独のグルメ」についてのまとめはこちら