こんな地図があるといいな 17 新幹線に追いつくGPSとマップ

門司港に行ってみたいと思ったのは、2022年に厚狭(あさ)から下関まで沿岸部の53ヶ所の停留所にとまる路線バスに乗った時に初めて関門海峡を見て、「あの対岸を歩いてみたい」と思ったからでした。

 

念願かない、無事に4泊5日の筑後川から遠賀川への散歩の計画をほぼ達成できました。

本当はさらに門司港から北九州銀行レトロラインの終点まで乗って、そのさきの田浦のあたりまでぐるりと海岸線を散歩してみたいとか、計画は山積みにあるのですけれど。

 

そうそう、門司ではぜひタールー麺を食べてみたかったのですが、その日は休業のようでした。

計画を立てているときに、マップに中華料理屋さんが載っていたのでクリックしたらちゃんぽんか皿うどんに似た写真が目に入りました。どれが「タールー麺」かわからないままですが、ちゃんぽんもそしてビーフンもあるようで、門司に行ったら絶対にここでお昼ご飯と決めていたのですが、残念でした。

これを食べに門司に行く宿題が残りました。なんと贅沢な散歩になりそうですね。

 

JR門司港駅から小倉駅に戻るまでも車窓の風景に集中しました。

バスから眺めた小森江のあたりはアップダウンのある道と狭い切り通しの印象だったのですが、鉄道で海岸線を走るとレンガ倉庫が立ち並ぶ風景です。「関門製糖」と書かれていたのが見えたのですが、いつ頃から製糖の産業がこの地にできたのでしょう。

そんなことを考えていたらあっという間に小倉駅に到着。

お腹が空いたので、旅の最後の食事は駅ビル内で春巻と五目焼きそばにして「幻のタールー麺」を重ねてみました。

 

 

*新幹線の速度にGPSもマップも追いつかない*

 

まだ散歩は終わりではなくて、最後にまだ約4時間半の新幹線の車窓からの散歩があります。

14時52分小倉発ののぞみに乗りました。帰りはE席です。

ほんの数時間ほど前に歩いた場所の反対側の景色を眺めていると、あっという間に海底トンネルに入り、またあっという間に新下関を過ぎました。

ここからは集中して風景を追ってランドマークを記憶していきます。

 

小月川の左岸の畦道を犬を連れて散歩している人の姿が見えました。今度はあそこを歩いて新幹線を眺めてみましょうか。

トンネルを抜けると懐かしいあの厚狭のちゃんめん屋さんが見えるはずです。

と思いながら、車窓の風景が今どこか確認するためにマップの画面を見ているうちに通過して、見逃してしまいました。

悲しい。

 

ここ数年でこんな地図があるといいなと思う機能が追加されて、さらに進化を遂げているマップですが、残念ながらいまだに新幹線の速度についていけないという点は、私にとって致命的なものです。大げさですけれどね。

 

たとえば走行中に遠くに見えたランドマークが何か確認しようと、地図を拡大縮小してその場所を見ようとすると、網々の画面なってしまい地図が表示されるまでに数秒ぐらいかかります。「あれはなんだったのだろう」と地図で確認しているうちに新幹線は数キロ以上先を行っています。

 

ただ、あのコロナで新幹線がガラガラだった頃は、GPSも海底トンネル以外は途切れることもなく、もう少し地図の表示がスムーズだったような記憶があるので、これはもしかして最近はほぼ満席でさらにみんながwifiを使っているからだろうかと、素人は電波の取り合いを妄想しています。

 

一瞬たりとも車窓の風景を見逃したくない、同時にランドマークが何か記憶したい。

その両方の夢を叶えてくれるように、新幹線の速度に負けずにサクサクと表示されるマップが欲しい。

そしてトンネルや山間部でスムーズにGPSも表示されたら、分水嶺を越えたとわかりますからね。

 

まあ、需要は少なさそうですけれどね。

 

そして平和だからこそ新幹線や鉄道に乗ってあちこちに行けるのですし、平和だからこその地図ですからね。

散歩で出会う石碑や言葉に、平和のありがたさをしみじみと実感する年代になりました。

自分が経験していなかったことを本当に理解するというのは、やはり時間も必要ですね。

 

ということで、5月初旬の筑後川から遠賀川の散歩が充実のうちに達成できたのも、正確で便利な地図のおかげと、政治家の皆さんは混乱気味だけれどなんとか平和を保っているからこそと、こうして記録を書きながら見えてきました。

 

 

読んでくださった方にも感謝です。

次は6月の散歩の記録ですが、実際に歩くとまた自分の中の地図が詳細になっていく面白さで延々と書き続けそうです。

 

 

 

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新幹線の車窓から見えた場所を歩いた記録はこちら