シュールな光景 55 旅先でのニュースは倒錯した世界

幻の三條池のそう遠くない昔の歴史にしんみりしながら奈良駅へ向かう途中、「あぶない!」「水路やため池は深くて滑りやすく、流れがあるので」というポスターがありました。

ほとんど暗渠になっている駅前ですが、「用水路」「溜池」「取水堰(鋼製井堰、こうせいいせき)」そして「取水堰(ゴム井堰)」の写真の説明まであります。

 

このポスターに、「ああ、これが奈良だ!」とまたまた感動。

ほんの少し前まで、溜池や周濠や環濠集落を水路がつなぐいにしえより水に乏しい奈良を、気が遠くなるような時間をかけて水を確保してきた風景がこの奈良駅周辺にもあったのですから。

 

この日の朝はまだ延泊するか葛藤していたのですが、やはりもっと歩きたいとホテルに戻って早速手続きをしました。

部屋でテレビをつけると、昭和39年に県庁を建てた頃の風景が映されていました。

ああ、これが奈良ですね。

 

あと3日、また周濠と溜池と環濠集落をつないで、奈良の生活を知ろうと眠りにつきました。

お天気は持つでしょうか。

 

 

*朝からシュールなニュースのメモ*

 

翌日、散歩の3日目の散歩の記録を読み返すと、朝からニュースを観て書いたたくさんのメモが残っていました。

日本車の輸出と現地生産のグラフ

対外外資投資?日本が一番多い

首相3つの柱

赤字国債にたよることなくあらたな給付金?

与党で過半数を目指す?

一党か二大政党かでなく、現実のニーズを無視して経済財政諮問会議で先に決めるシステムをやめて

半年ほど前なので何のことかよくわからなくなっていますが、「3つの柱」は「強い経済、豊かな暮らし、揺るぎない日本」だったようです。

7月20日参議院選挙の前でしたね。

 

「強い経済、豊かな暮らし」

給料や年金が増えれば増えたで引かれるものも比例して増えるので、いつまで経っても苦しいだけ。

税金や社会保障費を取りすぎる方法をまず見直せばいいのに、絶対に譲らないですからね。

 

おにぎり28個とか、〇〇屋で何杯食べるか。外食産業には米があるのでは。先物取引の影響が、国民の米価を引っ張ったのではないか。

ご飯を食べる回数を減らし、「国民の米離れが心配」という割に、テレビでのこのご飯の大盛りとか美味しいおにぎりの話題は相変わらず。街にはおにぎり屋さんブームなのに、ふだんの食事で国産のお米も海苔も食べられない時代になるなんて。

こんな流通、おかしいですよね。

 

日本郵便の取り消しのニュース。国を挙げての吊し上げに見える。私怨の背景を知れば。

そしてJAに対しても見せしめのように見えてくる。

ちょうど備蓄米放出の話題で、JAをぶっ壊したい人たちのお膳立てとあの郵政民営化の時代が重なって見えた頃でした。

散歩をしていると、こんなところにもという場所に小さな郵便局や赤いポストがあって、畦道のような悪路もそして悪天候の中も、集配達してくださる方々に出会います。

何を壊したかったのだろう。今でもわからない。

 

 

*成金が力をもつ絶望の時代*

 

さて、この日は何だか次々に時代の背景が見えてくるニュースに朝からメモが増えたのでした。

 

NTTドコモ、銀行を買収。「なぜ銀行の部門がないかと言われた」と。

ならば、なぜ郵貯やJAの金融部門は批判されるのか。矛盾。

共に豊になることが嫌いな人たちがいるのだと、ようやく気づきました。

 

 

インドネシア、金融プレーヤーなど投資家と農家を結ぶ。土地を拡大したい?

NHK、なんだこのニュースは。インドネシアの民主化は進んだのか?軍事独裁政権の癒着や階層社会はなくなったのか

状況が変わらないのであれば、誰を利することになるのか。

その土地に入る許可はどうやって得たのか。失敗したら撤退すればいいが、残された住民は自立できるか。永遠の課題を知らないのか。

こんな農業の株式化のニュースの目的は、JA批判とつながるのかも。

「金融プレーヤー」と聞くだけで、かつてのインドネシアなど「開発途上国」といわれた国々の農村への政府開発援助(ODA)での小規模融資とは違う世界のように感じますね。

1980年代頃は「なぜ世界の半分が飢えるのか」と人ごとのように豊さを求めていたのに、まさかの国産の食品が高騰して手が届かなくなる国になるとは。

 

1990年代に1億8000万人だったインドネシアの人口が一気に2億5000万人に増え、その人たちは自分の国で幸せに暮らしているのだろうか

余剰人口を出稼ぎさせて外貨を稼ぎたい国と金融プレーヤーが結びついて農業へ進出したら、それは19世紀の植民地主義に戻っていく ように見えるのですけれど。

すでに植民地主義から20世紀後半の新植民地主義へ、そしてつぎは新々植民地主義でしょうか。

何度、繰り返すのだろう。

 

 

以前は、朝から流れる株価中心の「政治経済」のニュースは訳もわからずに「それが社会で大事なこと」のように錯覚し、時代の流れについていかなけれないけないと思い込んでいたのでした。

あれは骨太の広告塔のようなものだったのかもしれませんね。

と6月下旬、朝からいろいろと年表を見直してみなければと思うメモが増えたのでした。

 

 

 

さあ、今日も気を取り直して千数百年の治水・利水や田畑の歴史を歩きましょう。

「国家の病気」と闘ってきた歴史がそこかしこにありますからね。

そして世界でも「植民地時代の搾取」という研究がなされるようになったので、そろそろ時代はその失敗に学び、それぞれの国が対等になる方向への反動が起きていると、希望を捨てないでいましょう。

 

 

それにしても旅先で観る「日本の中心部のニュース」はほんと、シュールな世界ですね。

現実離れしていることに気づいていない、そんな感じ。

 

 

*おまけ*

そうそう、こんなニュースも記録していました。

家庭用精米器とか備蓄米を美味しく炊く炊飯器の話題。

そんなすぐに開発したり販売できるのか。

あらかじめメーカーには情報があるのでは。

真偽のほどはわからないけれど、あのタイミングも米価が乱高下するのをわかっていたのだろうなと、感じるこの頃。

お米をマネーゲームに投げた責任問題は避けてなんとか収束させようという感じ。政党は関係なさそうですからね。

 

 

 

 

 

 

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